Project/Area Number |
12770859
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Urology
|
Research Institution | 山梨医科大学 |
Principal Investigator |
工藤 祥司 山梨医大, 医学部, 助手 (10313800)
|
Project Period (FY) |
2000 – 2001
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2000: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 尿路性器平滑筋 / プロスタグランジンE2受容体サブタイプ / EP2 / EP4 |
Research Abstract |
陰茎悪性腫瘍で摘出したヒト陰茎海綿体を用いて、プロスタグランジンE2受容体サブタイプの分布を検討した。まず、PGE2受容体の4種類のサブタイプ(EP1、EP2、EP3、EP4)の免疫組織化学的検討を行った。現時点で入手可能な特異抗体は抗EP4抗体のみであったため、これを用いた組織学的検討では、ヒト陰茎海綿体組織のなかで陰茎海綿体平滑筋と末梢神経で強陽性の反応を認めた。陰茎海綿体内皮および平滑筋には明かな陽性反応は認めなかった。次ぎに分子生物学的検討を行った。陰茎海綿体組織から全RNAを抽出し、逆転写により相補的DNAを作成した。PGE2受容体の4種類のサブタイプ(EP1、EP2、EP3、EP4)それぞれに対するpolymerase chain reaction(PCR)法を行うための特異的なオリゴヌクレオチド・プライマーを設定し、PCR法を行った。また、陽性コントロールとしては4種類のサブタイプのすべてを発現する腎組織を用いた。この結果、設定した4種類のサブタイプ(EP1、EP2、EP3、EP4)特異的なオリゴヌクレオチド・プライマーを用いた腎組織のreverse transcription/(RT)PCRでは、4種類のサブタイプすべてで増幅されたが、陰茎海綿体ではEP2とEP4の2種類のみが増幅された。PCR産物を純化し、dideoxy法とサイクル・シークエンシング法による塩基配列の決定を行った結果、増幅された2種類の産物はそれぞれEP2とEP4の配列と同じであった。 以上から、ヒト陰茎海綿体にはプロスタグランジンE2受容体サブタイプのうちEP2とEP4の2種類が発現し、少なくともEP4は蛋白質レベルでも発現していることが分かった。また、神経組織においても蛋白質レベルでのEP4の発現を認めたが、この意義については更なる検討を要する。
|