Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Research Abstract |
エストロゲン様作用を持つと報告されているビスフェノールAと4-テトラ-オクチルフェノールの短期間大量暴露による子宮卵巣への影響を検討するためWisterラット(雌)ならびにS-Dラット(雌)の23日齢および24日齢にプラセボを投与した群(C群)、estradiol 10micro g/body/dayを投与した群(E群)、ビスフェノールA400mg/body/dayを投与した群(BPA群)、4-テトラ-オクチルフェノール400mg/body/dayを投与した群(OP群)の4群間での25日齢時の子宮重量、卵巣重量(いずれもwet weight)を比較した。子宮重量の平均はS-DラットでC群:56.9mg,E群:90.0mg,BPA群:74.2mg,OP群:80.9mg、WisterラットでC群:55.0mg,E群:87.4mg,BPA群:69.7mg,OP群:66.0mgであった。すなわち、上記投与量、投与期間で、ビスフェノールA、4-テトラ-オクチルフェノールともに、estradiolに比し弱いが、子宮重量増加作用があり、S-D,Wister両系統において同様の作用を示した。両側卵巣合計重量の平均はS-DラットでC群:30.6mg,E群:30.3mg,BPA群:31.0mg,OP群:25.0mg、WisterラットでC群:28.4mg,E群:30.0mg,BPA群:25.9mg,OP群:27.2mgであった。すなわち、ビスフェノールAも4-テトラ-オクチルフェノールもestradiolも上記投与法では卵巣重量を変化させなかった。 さらに、排卵に対する影響を検討するために、上記同様に薬剤投与されたWisterラットの25日齢目にFSH20IU/bodyを皮下注射、27日齢目にhCG20IU/bodyを腹腔内投与し、その22時間後に排卵数を算定し、子宮重量、卵巣重量を各群間で比較した。子宮重量はC群で25日零時に比し約2倍に増加したが他の群ではほとんど変化はなかった。両側卵巣合計重量は各群とも約10mgの増加が見られたが、各群間に有意差は観られなかった。排卵数の平均はC群:9.0/rat,E群:8.5/rat,,BPA群:0/rat,OP群:1.0/ratであった。すなわち、ビスフェノールAと4-テトラ-オクチルフェノールは子宮重量は増加させるが、その後のゴナドトロピン刺激に対する卵巣の感受性を抑制する(少なくとも排卵数に関して)可能性が示唆された。 血中ホルモン濃度、その他のfactorの変動等は今後解析する。
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