Project/Area Number |
12771074
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Plastic surgery
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
高柳 健二 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助手 (60308468)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ケロイド / 肥厚性瘢痕 / p53 / 線維芽細胞 / mRNA / 結合組織 / 細胞周期 / アポトーシス |
Research Abstract |
ケロイドは異常な創傷治癒過程に起因する線維芽細胞の増殖と真皮成分の過剰な沈着を主徴とする疾患である。ケロイド組織またはケロイド由来培養細胞においては多数の線維芽細胞、新生血管、1型・3型を主とするコラーゲン線維の増生が認められるが、形態的に細胞異型は見られない。また増殖因子であるTGF-β、PDGF、FGF、EGF、IGF-1などの発現も亢進している。このためケロイドは正常創傷治癒後期における間質の合成増殖過程が過剰に発現されたものと位置づけられる。 他方p53は腫瘍抑制因子として発見され、様々な悪性腫瘍の発生過程においてp53遺伝子の欠失や変異が観察されるが、正常細胞の増殖にも深く関与している。ケロイド由来培養線維芽細胞における異型p53タンパクの過剰発現、アポトーシスの抑制が認められることが報告され、ケロイドとp53の関係が注目されている。本研究ではp53を介したG1-S休止経路に注目し、ケロイド組織及びケロイド由来培養線維芽細胞を用い、本経路のシグナリングタンパク、即ちATM、p53、p21、cdk2、cdk4/6のタンパクならびにmRNAレベルの発現量の検討を試みた。 平成12年度においてはケロイド・肥厚性瘢痕からの線維芽細胞培養法についての基礎的手技の修得をめざし、平成13年度には組織ならびに培養細胞からのタンパクならびにmRNAの分子生物学的検討を行う予定であった。しかし手術検体を研究に流用するために患者からの十分なインフォームドコンセントを得、学内の承認を得る迄に多大な時間を要し、実質的な研究に取り組むことができなかった。今後1年以内に研究及び研究成果を取りまとめる予定である。
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