アンチオリゴヌクレオチド導入による神経細胞のプテリジン補酵素生成酵素遺伝子の制御
Project/Area Number |
12771109
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Functional basic dentistry
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Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
藤本 健吾 明海大学, 歯学部, 助手 (90286013)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | テトラヒドロビオプテリン / セピアプテリン還元酵素 / アンチセンスオリゴヌクレオチド / PC12細胞 / アンチオリゴヌクレオチド / 神経細胞 / Pheochromocytoma PC12細胞 |
Research Abstract |
交感神経系の神経伝達物質であるカテコールアミンや一酸化窒素の細胞内生成には、テトラヒドロビオプテリン(BH4)が補酵素として必須である。セピアプテリン還元酵素(SPR)はBH4生合成を調節しているため、SPRの機能障害はすなわちBH4の欠乏を起こさせ、異型フェニルケトン尿症、アルツハイマー型老年痴呆などのような脳神経障害を誘発する。本研究では、SPR遺伝子の機能を調べるため、アンチセンスオリゴヌクレオチドを神経細胞に導入することでSPR遺伝子の発現を一過性、または永久的に抑制し、細胞の機能や形態に現れる変化を検討した。細胞はNGFに応答して神経突起をもつ交感神経ニューロン様に分化する副腎髄質褐色細胞種細胞Pheochromocytoma PC12細胞を用いた。PC12細胞にアンチセンスオリゴヌクレオチドをカチオン性脂質を用い導入し、導入アンチセンスオリゴヌクレオチドの動向を紫外線照射下で観察したところ、確かにアンチセンスオリゴヌクレオチドが核に移行していることが確認された。アンチセンスオリゴヌクレオチド導入におけるSPR活性、BH4量、ドーパミン量、一酸化窒素量の測定と細胞増殖の変化の観察を行った。コントロールとしては、未処理のPC12細胞、リバースオリゴヌクレオチドを導入したPC12細胞を用いた。その結果、アンチセンスオリゴヌクレオチド導入後5日目で、SPR活性はコントロールと比較して約10%に抑えられた。それに伴いBH4量の著しい減少が見られた。また、アンチセンスオリゴヌクレオチド導入によるBH4量の低下に伴って、細胞の増殖に有意な影響を与えることが判明した。以上の結果から、SPRアンチセンスオリゴヌクレオチド導入はNGF添加による分化時の細胞増殖およびBH4を補酵素とする酵素活性に影響を与えると予測された。今後は、NGF添加に伴う分化および神経伝達物質の生産への影響についての解析を行う予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)