歯原性上皮の腫瘍化における細胞周期制御機構の異常に関する分子病理学的研究
Project/Area Number |
12771119
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
病態科学系歯学(含放射線系歯学)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
熊本 裕行 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (70215028)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2001: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 歯原性腫瘍 / テロメラーゼ / TRAP法 / TERT / c-mtc蛋白 / 免疫組織化学 / 細胞周期 / 細胞増殖活性 / in situ hybridization法 |
Research Abstract |
歯原性上皮の腫瘍化における細胞周期制御機構の異常を解明するため、歯原性上皮に由来する代表的な腫瘍であるエナメル上皮腫において、テロメラーゼ活性をTRAP法でまたTERTおよびc-myc蛋白を免疫組織化学で検索した。 1.テロメラーゼ活性およびTERTの発現 テロメアDNAを合成し細胞の不死化に関わるテロメラーゼの活性は、エナメル上皮腫全例において認められた。テロメラーゼの構成要素であるTERTは、腫瘍細胞の核に認められ、間質細胞ではみられなかった。腫瘍実質の周辺部円柱状ないし立方状腫瘍細胞に高頻度でみられ、中央部多角形腫瘍細胞は散在性に陽性を示した。これらの所見より、テロメラーゼが歯原性上皮の腫瘍化や増殖活性に関与することが示唆された。 2.c-myc蛋白の発現とテロメラーゼとの関連 c-myc蛋白は原癌遺伝子にコードされる多機能を有する転写因子で、テロメラーゼの転写に関与するとされている。エナメル上皮腫において、c-myc蛋白は周辺部円柱状ないし立方状腫瘍細胞の核に高頻度でみられ、中央部多面形腫瘍細胞は散在性に陽性だった。これらの所見はTERTの局在と類似しており、エナメル上皮腫においてc-myc蛋白がテロメラーゼを誘導する可能性が推察された。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)