放射線による塩基除去修復過程でのpolβ及びPCNA依存性経路の役割に関する研究
Project/Area Number |
12771120
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
病態科学系歯学(含放射線系歯学)
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
三浦 雅彦 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (10272600)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2000: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | PCNA / DNA polymerase β / DNA repair / Base excision repair / iouizing radiation / ionizing radiation |
Research Abstract |
DNA polymerase β(pol β)(-/-)およびpol β(+/+)細胞を用いた解析から、電離放射線照射後に起こる塩基除去修復経路においては、少なくとも細胞死という観点からみた場合、pol β依存性経路の寄与が小さく、もう一つのPCNA依存性経路が主に機能している可能性が示された。実際、照射後クロマチン結合型PCNAの動態は、po1 β(1-/-)およびpol β(+/+)細胞において差を認めず、両者同様に機能していた(Radiat. Res., 153, 773-780, 2000)。さらに、オワンクラゲ由来の蛍光タンパクGFPとpol βとの融合タンパクを細胞に発現させ、放射線照射後のクロマチン結合型pol βが検出できるかどうかを検討し、pol βが電離放射線照射後のDNA修復に全く関わっていないのか直接調べることを試みた。松影博士(日本女子大)より供与されたrat pol β cDNAを鋳型にPCRによってfull coding regionを増幅し、クロンテック社のpEGFP-C1にフレームがずれないように組み込み、発現用プラスミドとした。これを、ヒト扁平上皮癌細胞に一過性に発現させたところ、核に局在することを確認した.そこで、pol βの関与が明らかであるMMS処理を行い、0.3%Triton-Xにて処理後、蛍光顕微鏡にて観察すると、全く蛍光は認められなくなった。処理時間等の検討を行ったが、この方法にてクロマチン結合型pol βを検出することは今の所できていない。このことは、pol βとDNAとの結合力が、PCNAとは異なり非常に弱い可能性を示しており、他の方法を現在模索中である。これが可能になれば、その条件で電離放射線照射後のクロマチン結合型pol βの有無を検出できるはずである。また、pol βの欠失変異体とGFPとの融合タンパクを発現させ、pol βの核移行シグナル領域を検討したところ、N末1-100番目のアミノ酸領域まで限定することができた。さらに、領域をしぼり、ドメインを現在同定中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)