顎変形症における咀嚼筋と顎関節機能を含めた診断・治療シミレーションシステムの開発

• Project/Area Number: 12771123
• Research Category: Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
• Allocation Type: Single-year Grants
• Research Field: 病態科学系歯学(含放射線系歯学)
• Research Institution: Kyushu University
• Principal Investigator: 後藤 多津子 九州大学, 歯学研究院, 助手 (60294956)
• Project Period (FY): 2000 – 2001
• Project Status: Completed (Fiscal Year 2001)
• Budget Amount: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000); Fiscal Year 2001: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000); Fiscal Year 2000: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
• Keywords: MR imaging / CT / 三次元 / 診断システム / 治療シミレーション / 咀嚼筋 / 顎変形症 / 顎関節

Research Abstract

今年度は昨年度に引き続き患者のMRI及びCTデータの蓄積を進め、臨床データおよび画像データのデータベースを追加作製している。
同時に、総合診断・治療シミレーションシステムを確立した。まず昨年度医療画像解析ソフトウェアDr.View/PRO(旭化成情報システム(株))を用いて構築した研究方法により、患者固有の画像データから顔貌、咀嚼筋、及び顎骨を三次元的に構築した。さらに下歯槽管や歯根をはじめとする顎骨内部に存在する主要組織の描出を確認した。次に昨年度確立した三次元立体上で三次元直線距離を計測する方法を組み合わせ、以下のシステムを開発した。1.治療前診断システム:治療前の患者固有の顔貌および顎関節状態、咀嚼筋の付着部位と走行を三次元的、客観的、定量的に診断した。また、手術時に重要な咀嚼筋剥離位置、顎骨切断位置、骨片移動距離を三次元的に算出した。かつ筋走行より後戻り予防の術式を検討した。2.手術シミレーションシステム:軟組織と硬組織データの重ね合わせおよび三次元移動を可能にし、画面上での咀嚼筋剥離、顎骨切断、骨片移動を三次元的、客観的な計測結果に基づいてシミレーションした。3.治療効果判定システム:術後の顎骨形態や顎関節機能変化解析を行うためのシステムができた。
実際の患者に我々のシステムを使用した結果、これまでの研究成果は精度が高く、研究や臨床上極めて有用な解析方法であることが明らかとなった。
これまでの研究成果は、計画通り、日本歯科放射線学会およびInternational Association for Dental Researchにて学術発表した。かつシステム開発と咀嚼筋体積については、Journal of Dental Researchに論文投稿中である。