歯髄組織における骨芽細胞特異的転写因子Cbfa1の発現と調節
Project/Area Number |
12771144
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Conservative dentistry
|
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
二宮 雅美 徳島大学, 歯学部, 助手 (10291494)
|
Project Period (FY) |
2000 – 2001
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
|
Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
|
Keywords | 歯髄細胞 / Cbfa1 / BMP / 硬組織形成 / オステオポンチン / オステオポンティン / Cbfa-1 |
Research Abstract |
本研究を通して,歯髄細胞が骨芽細胞持異的転写因子Cbfa1を発現していることが明らかとなった。すなわち,ラット株化歯髄細胞RPC-C2Aを培養し,RT-PCR法およびノーザンブロット法によってCbfa1のmRNA発現を観察すると,培養5日目よりCbfa1のバンドが弱いながら認められ,培養25日目まで一様に発現していた。これに平行してオステオポンチンのmRNA発現も観察され,培養10日目でピークを示していた。一方,オステオカルシンmRNAの発現は認められなかった。また,培地中に100ng/mlのBMP4を添加し24時間作用させると,Cbfa1mRNAの発現が有意に増加した(日本歯科保存学雑誌,44巻,2001)。さらに,オステオポンチンの発現は,BMP4をはじめとするTGF-βファミリーの成長因子によってmRNAレベルおよび蛋白レベルの両方で著明に増強されていた。これとは別に,臨床症例から得られた歯髄結石標本の免疫組織化学染色を行った。その結果,オステオポンチン蛋白が歯髄結石に局在していることが明らかとなった(Journal of Endodontics, Vol.27、2001)。このことから,Cbfa1の発現に続くオステオポンチン発現の増加,さらに合成されたオステオポンチン蛋白が歯髄結石の石灰化促進に関与する可能性が示された。以上の結果から,歯髄組織中で起こる修復象牙質や歯髄結石などの硬組御形成が、骨芽細胞特異的因子Cbfa1によって調節を受けていることが強く示唆された。
|
Report
(2 results)
Research Products
(2 results)