Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Research Abstract |
本研究の目的は,精神的ストレスが咀嚼筋の筋活同量あるいは筋血流量を介して,咀嚼筋の疼痛の発現あるいは増悪に及ぼす影響を明らかにすることである.被験者は,健常有歯顎者および側頭筋に圧痛が認められた顎関節症患者を用いた.なお被験者には本研究の意義,内容について事前に十分な説明を行い,理解および同意を得た.実験は,まず被験者を30分間安静に保ち,その後,鏡映描写試験(mirror drawing test),および咬合動追随試験(bite force tracing test)を用いて精神的ストレスを負荷し,1. 側頭筋の筋活動電位,2. 側頭筋の筋血流量,3. 精神緊張状態の指標となる血圧,脈拍および精神性発汗量,4. 側頭筋の圧通閾値について,ストレス負荷30分前から負荷後30分まで連続的に測定し,同時記録した.その結果,以下のことが明らかとなった.1. 各試験の開始直後より,血圧および精神性発汗量の増大が観察された.試験の終了に伴い,これらの値は試験開始前の値に速やかに減少した.2. 精神的ストレスの負荷により,側頭筋の自発放電量は増加する傾向が認められた.3. 筋血流量は増加したもの,減少したもの,あるいは変化しないものなど種々のものが観察され,一定の傾向を見いだせなかった.4.圧通閾値は低下する傾向を示したが,ストレス負荷の前後で有意差は認められなかった.以上より,精神的ストレスは,被験者の咀嚼筋の筋活動量に影響を及ぼすのではなく,自律神経系を介して,咀嚼筋の筋血流量の調節にも影響を及ぼすことが示唆された.
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