Project/Area Number |
12771168
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
補綴理工系歯学
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
駒井 伸也 東北大学, 歯学部・附属病院, 助手 (90234864)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 歯の咬耗 / 下顎頭位 / 顎関節症 / 中国 / 側斜位経頭蓋投影法 / 顎関節症状 |
Research Abstract |
本研究は,顎関節の機能的調和が顎関節の臨床症状と顎関節X線写真を用いた下顎窩に対する下顎頭の位置(以下,下顎頭位)により評価されることに着目し,咬耗の著しい中国での調査資料をもとに,顎関節の臨床症状,咬耗の程度,下顎頭の形態,下顎頭位,これらの関連について解析し,咬耗が顎関節の形態と機能に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。 本年度は東北大学歯学部附属病院を受診した顎関節症患者35名(有症状群)および顎関節症状のない協力被験者10名(無症状群)の歯の咬耗状態,顎関節症状,顎関節X線写真による下顎頭形態および下顎頭位について検討し中国での調査資料と比較した。対象者の歯の咬耗は修復歯が多いため非常に少なかった。下顎頭に形態異常が見られたものは15%であり,下顎頭形態は有症状群に示指頭型が多くみられた。下顎頭位は無症状群では左右側が対称性でかつ前方位を呈した(75%)のに対し有症状群では左右側は非対称性でいずれか一方が後方位を呈したものが多かった(72%)。すなわち,無症状群に比べ有症状群は左右側下顎頭が偏位していることが示唆された。 一方中国での歯の咬耗が顕著に発現する環境においては,下顎頭は左右対称性に中央付近のやや前方位に位置し,歯の咬耗によって下顎頭に偏位がみられても咀嚼系構成要素は生理的に調和し良好な機能を営んでいることが確認されている。したがって,環境に順応した生理的な歯の咬耗は咀嚼系の咬合と顎関節の機能的調和を保つ重要な役割を果たしていると考えられ,このような歯の咬耗は日本における顎関節症の発症予防に応用可能であろう。 なお,この研究での顎関節X線撮影は対象者に研究の内容を十分説明し同意を得て行い,研究により得た情報は,本研究においてのみ利用し他用しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)