Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Research Abstract |
歯垢の齲蝕誘発能における口腔内部位特異性を調べるために,上顎前歯部唇側(UAB)と口蓋側(UAL),上顎臼歯部頬側(UPB)と口蓋側(UPL),下顎前歯部唇側(LAB)と舌側(LAL),下顎臼歯部頬側(LPB)と舌側(LPL)の左右両側を合わせた8部位から採取した歯垢中のCa, P, F量とCa/Pの部位の差の有無について比較検討した。また,歯垢中ミネラルの存在様式を明らかにするために,各成分間の部位別相互関係についても調べ,以下に示す結果を得た。 1,歯垢中ミネラル量は,二元配置の分散分析の結果,Ca量,P量およびCa/Pともに危険率0.01%で部位の差が認められた。F量においては,危険率5%で部位の差が認められた。いずれもLALが最も高く,LPBが最も低い値を示した。また,Scheffeの多重比較検定の結果では,Ca, PおよびCa/PにおいてLALが有意に高かった。 2,各ミネラル間の関連性を相関関係を基に調べた結果,CaとPの間にはUALを除き有意に強い正の相関が認められた。特に唾液腺開口部に近い下顎舌側面部で顕著であった。またCa/Pが高いほどF量が多くなる傾向にあった。これらのことから,歯垢中ミネラルは互いに関連しながら存在し,CaとPは何らかのリン酸カルシウムの形で存在し,Fは特にCa量に依存していることが示唆された。
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