歯肉線維芽細胞系の自然免疫に対する好中球による調節機構の解析
Project/Area Number |
12771320
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Periodontal dentistry
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
根本 英二 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (40292221)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 好中球 / エラスターゼ / 歯肉線維芽細胞 / CD14 / EctoEnzyme |
Research Abstract |
歯周組織における好中球および歯肉線維芽細胞を中心とした生体防御系反応を詳細に検討するとともに、さらに、歯周病原因細菌菌体成分の生体防御系反応に与える影響を検討した。 1) CD10/neutral endopeptidase 24.11, CD13/aminopeptidase N, CD26/dipeptidylpeptidase IVはケモカインや様々な生物学的活性物質の酵素的分解を通して炎症反応を調節していることが知られている。本研究では、歯肉線維芽細胞上にこれらの分子が発現していることを証明し、炎症性サイトカイン刺激によるその発現の調節機構を明らかにした。このことは、歯肉線維芽細胞は歯周組織の炎症反応を巧妙に調節する機構を有していることを示唆するものである。(Infect.Immun.1999, Dent.in Japan2002) 2)活性化好中球から放出される酵素群が、歯肉線維芽細胞上のCD14に対して分解能を有することを突き止め、中でもエラスターゼが中心的役割を演じていることを明らかにした。さらに、LPSによる歯肉線維芽細胞上のCD14刺激に基づくIL-8の産生経路を抑制することを明らかにした。このことから、好中球はその催炎機構を自ら制御できる回路を有していることが示唆された。(J.Immunol.2000) 3) Porphyromonas gingivalis(P.g.)の産生するgingipainはCD14を分解する活性を有することを明らかにし、さらに、その活性を通して、LPSによる単球上のCD14刺激に基づくTNF-αの産生が、抑制されることがわかった。すなわち、P.g.はこの機構を利用して、生体による細菌認識機構を逃れ、慢性炎症を持続させていることが示唆された。(J.Immunol.2000)
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)