新規不斉ホスファイト配位子の設計・合成を基盤とする不斉触媒反応の開発
Project/Area Number |
12771344
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Chemical pharmacy
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
北垣 伸治 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (20281818)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ホスファイト配位子 / スピロビインダン / 分子内二重C-H挿入反応 / ロジウム(II)錯体 / 不斉1,4-付加反応 / スピロ型配位子 / 不斉アリル化反応 / 不斉ヒドロホルミル化反応 |
Research Abstract |
ホスファイト化合物はホスフィン化合物に比べて調製および取り扱いが容易であるにもかかわらず、不斉配位子としての利用例は極めて少ない。その理由は、リン-炭素結合に酸素原子を介在させることで配座の自由度が増大し、有効な不斉空間を固定できないためと考えられる。我々は、ホスファイト化合物に剛直なスピロ骨格を導入することで上記の問題を克服できると考え、光学活性スピロビインダンジオールから誘導可能なC_2対称ジホスファイト配位子を設計・合成した。これまでに、本配位子がπ-アリルパラジウムを経る不斉アリル位置換反応および不斉ヒドロホルミル化に有効であることを実証している。一方で、本配位子を用いる不斉触媒反応を展開していく上で、さらに高いレベルの不斉誘起を実現するには配位子の構造修飾が必要不可欠と考えられる。しかし、これまでの合成法では工程数が多いため構造修飾の検討のみならず、本配位子を大量供給するにも問題があった。そこで今回新たな簡便合成法を検討した結果、キラルなロジウム(II)錯体を触媒とする高エナンチオ選択的分子内二重C-H挿入反応(化学収率78%、不斉収率80%)を開発し、これを鍵とする光学活性スピロビインダンジオールの大量合成法を確立することができた。なお、本配位子を用いる新たな反応系の開拓として銅錯体を触媒とするアルキル亜鉛の不斉1,4-付加反応を行い、60%程度の不斉収率を獲得している。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)