Project/Area Number |
12771350
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Chemical pharmacy
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大嶋 孝志 東京大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (10313123)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 触媒的不斉マイケル反応 / タンデム反応 / ストリキニーネ / 触媒的不斉エポキシ反応 / ジルチアゼム / メタセシス反応 / ホルボールエステル / 多機能不斉金属触媒 / 19,20-ジヒドロアクアマイシン / デカーシン / 触媒的不斉エポキシ化反応 |
Research Abstract |
(1)ストリキニーネの触媒的不斉合成の検討 触媒的不斉マイケル反応と、Znによるニトロ基の還元を引き金とする3工程タンデム反応を鍵反応とする逆合成解析を行った。当研究室で開発されたALB触煤、また新に開発したLa-linked-BINOL触媒はともに触媒的不斉マイケル反応を触媒する優れた触媒である。今回ぞれの触媒の実用性向上の検討を行った。ALB触媒は反応を極めて高濃度で行うことで収率および不斉収の低下を伴うことなく触媒の反応性を大きく向上させることに成功し、0.1mol%の触媒でキログラムスケールの反応が24時間以内に完結し、分液および再結晶操作のみで光学的に純粋なマイケル付加体を91%収率で得ることができた。また基質一般性が非常に高く取り扱い容易なLa-linked-BINOL触媒は、触媒に対し0.01Mの反応濃度が最適であることが分かり、現在までのところ2.5mol%の触媒量で満足のいく結果が得られるようになった。また(CF_3)_2CHOHが効果的に反応を加速化することも見いだしている。こうして合成した光学的に純粋なマイケル付加体を用い、E-選択的側鎖の導入、位置選択的エノン形成反応、Stille反応を経て合成したアリルアルコールをトリフレート経由でアミノ化し、後処理後そのままZnによるニトロ基還元を行うと、アミンの1, 4-付加反応、続くインドール形成の3工程の反応が速やかに進行し、一挙にB, D環が構築された4環性の化合物を77%収率で得ることができた (2)ジルチアゼムの触媒的不斉合成の検討 ジルチアゼムの光学活性体としての大量供給を目的とし、触媒的不斉エポキシ化を鍵反応とする重要合成中体の触媒的不斉合成を行った。α,β-不飽和カルボン酸誘導体の触媒的不斉エポキシ化反応は、これまで一般性のある方法は報告されていなかったが、今回カルボン酸とイミダゾール誘導体とから合成されるα,β-不飽和イミダゾライドが触媒的不斉エポキシ化反応の非常に優れた基質であることを見いだした。この場合、エポキシ化の後にイミダゾールが過酸化物によって置換され過酸化エステルとなり、さらにメタノールを加えることでワンポットで目的とするメチルエステルを高収率、高選択的に得ることに成功した。 (3)ホルボールエステルの触媒的不斉合成の検討 7員環の構築反応にシリルエステルのメチレン化-分子内メタセスタンデム反応により環状エノールシリルエーテルを合成する逆合成解析を行った。エノールシリルエーテルは今までにメタセシス反応に用いられた例は報告されていなかったが、鎖状エノールシリルエーテルを第2世代Grubbs触媒で処理することによって、非常に収率よく種々の環状エノールシリルエーテルを位置選択的に合成できることを見いだした。現在ホルボールエステル合成への適用を検討している。
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Report
(2 results)
Research Products
(16 results)