Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
本研究でわれわれは、L-セレクチンの新規リガンドとして同定したコンドロイチン硫酸プロテオグリカン・バーシカン(Int.Immunol.,11:393,1999,J.Biol.Chem.,275:35448,2000)が、RANTES、SDF-1β、SLC、MCP-1など特定のケモカインともコンドロイチン硫酸鎖を介して特異的に結合するとともにケモカインの作用を抑制することを見い出した(J.Biol.chem.,276:5228,2001)。また、ケモカイン上のC末端の塩基性アミノ酸クラスターを欠損させた組換え型ケモカインはバーシカンとは結合せず、バーシカンによる作用の抑制を受けないことを見い出した(投稿中)。したがって、バーシカンによるケモカイン作用の抑制には、バーシカンのコンドロイチン硫酸鎖とケモカインのC末端の塩基性アミノ酸クラスターとの結合が重要であることが示唆された。さらに、ケモカインとの結合に関与する糖鎖側の構造についての詳細な解析を行い、ケモカインがGlcAβ1-3GalNAc(4,6-O-disulfate)β1-4GlcAβ1-3GalNAc(4,6-O-disulfate)という四糖構造と特異的に結合することを見い出した(J.Biol.Chem.,印刷中)。興味深いことに、この四糖構造を豊富に含むコンドロイチン硫酸Eは、ケモカインの作用を抑制するとともにL-セレクチンとリガンドの結合も強く抑制した。これらのことから、コンドロイチン硫酸Eは抗炎症効果を持つことが期待され、今後の検討課題である。
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