スティグマを伴う疾患・障害をもつ人の就労と社会参加に関する研究
Project/Area Number |
12780077
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
家政学一般(含衣・住環境)
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
若林 チヒロ 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助手 (40315718)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 生活 / スティグマ / HIV / AIDS / 患者 / 障害者 / 生活科学 / 社会福祉 / 就労 / 社会参加 / HIV感染者 / エイズ |
Research Abstract |
疾患や障害をもつことの生活への影響は、身体的な側面のみならず、社会においてそれらがいかに意味付けられているかによっても規定されている。とくにスティグマを伴いやすい疾患・障害をもつ人の場合には、それを持っていることを知られないよう、人間関係を狭め社会活動の場を限定して生活している場合が多い。 本研究では、薬害HIV.感染者を取り上げ、彼らが社会参加や就労の場面でどのような影響を受けているかを検討した。その結果、薬害HIV感染者が被害者であり非がないことは一般に認知されるようになったと本人も理解しているにも関わらず、HIV感染者への偏見による被差別の不安を感じており、感染を知られないように親族や友人、職場等の人間関係を深めず広げず、活動の場も限定して社会参加に制約を受けていること、そしてその制約の特徴としては、1.感染者だけでなく家族にもあり、家族への影響を考慮するがゆえにより強まる側面があること、2.一時的なものだけでなく継続的であり、彼らの長期の人生設計に影響を与えていること、3.帰属する組織や職場、地域の特徴により、その程度や種類にはかなりの個人差が生じてきていること、が明らかになった。具体的な社会参加の制約のなかには、制度を改善することで軽減する余地のあるものがあり(たとえば職場での健康情報管理システムの不透明性の改善、身体障害者手帳および福祉サービス利用に際する行政関係機関での個人情報保護の徹底など)、スティグマを伴いやすい疾患・障害をもつ人の社会参加への制約という障害を取り除く視点から、個々の制度の見直しが求められた。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)