Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
|
Research Abstract |
本研究では数感覚に関する評価問題と調査方法の開発を行い,それらを用いて調査を実施し,子どもの数感覚に関するデータを収集,分析することを目的とした。数感覚に関するより詳細なデータを得ることで,数感覚の本質究明に対する示唆が得られ,またその指導法を議論するための理論的基礎が得られると考えるからである。 本年度は特に,子どもの10の「単位」の考えに焦点を当て,調査問題を準備するとともにデータ収集を実施した。調査問題の準備においては,コブら(Cobb, & Wheatley, 1988)の調査問題を参考にした。データの分析に際しては,ステフィら(Steffe, et al., 1983)が述べる,子どもの有する「単位」の考えの3つの類型を分析の視点とした。また調査結果の検討に際し,数概念発達に体する命数法の影響と,教具の活用の影響との2つに焦点を当てた。1つには,日本の命数法の特徴が子どもの数概念の発達に有効に作用する,との一般的見解に対する具体的データを得るためである。また1つには,数や計算の指導場面で,具体物や半具体物,つまりブロックやおはじき,数え棒を有効に活用するための示唆を得るためである。 また一方で,教科書や指導書をもとに児童の学習内容やそのねらい,系統に関して考察を行った。さらに昨年までに収集したデータをもとに,計算指導,特に筆算指導のあり方に関して議論した。なおこれらの考察,議論においては数感覚の育成を視点とした。
|