コンピュータを活用した学習場面での幼児のコミュニケーション過程について
Project/Area Number |
12780138
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Educational technology
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Research Institution | St.Mary's College, Nagoya |
Principal Investigator |
松山 由美子 名古屋柳城短期大学, 保育科, 講師 (90322619)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2001: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 幼児教育 / メディア / コンピュータ / コミュニケーション / エデュテインメント |
Research Abstract |
本年度は、昨年度の結果をふまえて、普段の幼稚園生活でコンピュータを活用している場面を参与観察することにより、幼児にとってコンピュータ活用場面がどのようなコミュニケーションを形成しているのかを分析・考察した。 その結果、幼稚園でコンピュータ活動を行う子どもたちについて、1)日常のほかの遊びとはまた違った「コンピュータ遊び特有のグループ」をもっている、2)コンピュータが友達とけんかをした時や、幼稚園になじめない時の「避難場所」「自己回復の場所」になっており、コンピュータ遊びをした後、集団(仲間・クラス)に戻っている、ということが明らかになった。 1)については、他の遊びなどで見られる「仲良しグループ」ではなく、使用ソフトやその時々の興味や関心による「コンピュータ遊び特有の」友達との遊びが多いことから言える。2)については、コンピュータという応答性の高い遊具を使って一人でじっくり満足するまで遊びこむことで、相手に表現できなかった自分の思いを表現して満足させたり、けんかによって生まれた感情を落ち着かせたりすることができるためではないかと考えられる。また、日本の幼稚園の文化になじめず、情緒不安定だった帰国子女である幼児の例からも明らかになった。 なお、昨年度の実験結果と異なり、今年度は、コンピュータ遊びから次の活動を展開するようなことはなかった。コンピュータが園の一部になった幼児たちには、他の遊び同様、先生の言葉がけが遊びのつながりや方向性を大きく決定することが明らかになった。さらに、先生たちのコンピュータ遊びを見る視点や子どもへの保育の考え方に変化が起きたため、「待つ」「見守る」保育の見直しが先生たちの間で行われ、実践されることにより、普段の保育活動がより充実し、先生として成長したと先生たち自身が満足感をもち、さらに保育についてより深く考えることができたと感じていることも明らかになった。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)