Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
赤池情報量規準(AIC)最小化法などの統計的モデル選択において,良いモデルをひとつだけ選ぶことが一般的であるが,実際には規準の分散が比較的大きいことが多い.したがって,モデル選択の信頼性をデータに基づいて定量的に評価し,モデルの「信頼集合」を多重比較法によって構成する方法をこれまで提案してきた.本研究では,リサンプリングによって選択バイアスの補正を行い,多重比較よりもモデル信頼集合を絞り込む方法の開発を行っている.解析的に解を与えるのは極めて困難であるので,目的とする性質を持つ信頼集合を,数値的に計算するための方法論とアルゴリズムを考案している.本年度の主な成果は以下のとおり. 前年度の研究によって得られた新しい方法論を計算機プログラムに実装し,それを分子生物学などに応用するとともに,プログラムパッケージの公開を行った.さらに理論的な解析を進めた.詳しくは以下のとおり.(1)マルチスケールブートストラップ法という前年度に得られたアイデアを応用して近似的に不偏な検定の確率値を漸近展開の3次のオーダまで計算することができるようになった.(2)これを大規模かつ高速に計算するためのソフトウェアを開発しWEBで公開した.(3)DNA配列による哺乳類の進化の推定などでいくつか議論を呼んでいる問題があり,これに新しい手法を適用した.(4)本研究がアンシラリ統計量の漸近理論と密接にかかわることが明らかになり,マルチスケールマルチステップ法という新たなアイデアを得た.
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