非線形問題に対する精度保証付き数値計算システムの構築に関する研究
Project/Area Number |
12780244
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
計算機科学
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Research Institution | Tokyo Metropolitan College |
Principal Investigator |
相馬 隆郎 東京都立短期大学, 経営情報学科, 講師 (20298160)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 精度保障付き数値計算 / 常微分方程式 / 不動点定理 / 全解探索アルゴリズム / Newton法 / 有理数演算 / 精度保証付き数値計算 |
Research Abstract |
本年度の研究では、精度保証付き数値計算の手法を基礎として非線形常微分方程式の多点境界値問題に対する全解探索について研究し、そのためのアルゴリズムを提案を行い、それを実現するためのプログラムの作成を行った。これは12年度から研究を継続しているものであり、今年度も引き続き研究を行っている。 現在は近似解の精度保証理論をもとにして全解探索システムを開発を進めている。具体的には有理数演算および浮動小数点演算を用いてシステムの開発を行っている。現状の数値計算の多くは浮動小数点数を用いて行われているが、前年度作成したプログラムでは、必要に応じて任意に高い精度で計算できるように有理数演算を用いたものを作成した。プログラミング言語はCALC-C-style arbitrary precision calculator : version 1.26.4を用いた。これはフリーウエアとして提供されているもので、有理数演算を基本とし任意精度計算が可能なさまざまな関数を備えている。またユーザが新しい型を定義することができ、それに対する演算子の働きを多重定義できるため極めて容易に言語の拡張が行える特長がある。しかし、有理数演算は浮動小数点演算にくらべて計算速度が著しく遅いという欠点が指摘されている。そこで今年度は特に計算時間の短縮に重点をおいて研究を進めた。具体的にはプログラム言語C++を採用して浮動小数点演算によるプログラムの作成を行い、CALCの場合と同様に区間、ベクトル、行列等のクラスを定義し、演算子多重定義を用いたものを作成した。さらに、これを用いていくつかの例題に対して実際に全解探索を行った。 なお本年度は研究発表を行っていないが、現在得られた研究成果について、電子情報通信学会論文誌に論文を投稿準備中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)