フラクタル的手法に基づくTSPの解法とシステム設計
Project/Area Number |
12780324
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
社会システム工学
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
田中 敦 山形大学, 総合情報処理センター, 助教授 (30236567)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 巡回セールスマン問題 / 近似解法 / 空間充填曲線法 / フラクタル |
Research Abstract |
巡回セールスマン問題(TSP)は、その工学的応用面からも高速かつ精度の高い近似解法が求められている。様々な近似解法の中で、空間充填曲線法は精度が悪いものの、非常に高速であることが知られている。しかしこの手法は空間充填曲線をどのように選ぶか、またその曲線自体の数学的表現も煩雑であるため、実用面において問題が多いものであった。そこで申請者は、その高速性を維持しつつ、煩雑性のない方法で新たな空間充填曲線の作成し、空間充填曲線法の改良を行った。 従来の空間充填曲線は、厳密な数学的繰り返しによるフラクタル曲線であったが、必要な曲線としては空間を充填する性質さえ有すればよく、予め全ての格子点に都市を配置した問題を高速近似解法の1つであるNearest-Neighbor算法により解き、その近似解を新たな空間充填曲線と考えることにより、解法の複雑性を大幅に軽減することに成功した。また、この手法の有効性を確かめるために、札幌の市街地の経路問題に適用し、障害物がある場合にも適用可能であるという大きな成果を得た。なおこの結果は、電子情報通信学会非線形問題研究会において発表を行った。 また、実用上問題とされるTSPは非常に都市数の多い大規模なものが多くなると考えられることから、繰り込み群の考え方の取り入れ、都市の新たな表現法を提案した。それにより、解法の高速性は維持されつつも、使用メモリの軽減により、その応用上の発展性が示唆された。なおこの結果は、2001 International Symposium on Nonlinear Theory and its Applicationsにおいて発表を行った。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)