気象災害予測を目的とした雲の外形・内部計測に関する研究
Project/Area Number |
12780347
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Natural disaster science
|
Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
椎名 達雄 和歌山大学, システム工学部, 助手 (80304187)
|
Project Period (FY) |
2000 – 2001
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
|
Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
|
Keywords | ライダー / 雲 / インライン / サーキュレータ / 非回折ビーム / 環境ビーム / 偏光 / 気象災害 / デポラリゼーション / 光サーキュレータ / ロブアンプ |
Research Abstract |
気象災害予測を最終目的とし、ライダーを用いた雲の外形・内部計測を行うことを目的として研究を進めてきた。製作したライダーシステムは特にその光学系に工夫を凝らした。送受信に共通の光学系を使用するインライン型を採用し、その実現のために光サーキュレータを応用した。この光サーキュレータは送信ビームと受信エコーを分離するだけでなく、エコーを直交する偏光成分によって個別に受光できる特徴をもつ。また、カセグレン式望遠鏡の副鏡がビーム出射を妨げるのを防ぐために、送信レーザビームは1組のアキシコンプリズムによって環状ビームに変換される。この環状ビームは大気中を伝搬するにつれ、強度分布を変化させ、擬似的な非回折ビーム(Nearly Non-diffractive Beam)となる。これらの趣向をもとに望遠鏡視野角0.1mrad.で250mからの観測を可能とするインライン型ライダーシステムを製作した。 レーザ光源にLD励起YLFレーザ(出力16kW、パルス幅5ns)、受光器にNIR enhanced Si-APD(感受率36A/W、量子効率40%)を使用してフィールドテストを行った。受光したエコー信号を製作した80dBLog-Amp.および1000倍Linear Amp.で増幅して観測を行った。現状として3km以上先のハードターゲット(山など)からのエコーは得られたものの、雲や大気からの後方散乱光を受光するには至っていない。kmレンジでの送受信光学系の光軸調整、APD受光回路のノイズ除去・S/Nの改善、および高分解能A/Dコンバータ、DSP等の利用で対応を図っていく。雲や大気からのエコー計測を可能とした上で、エコーを偏光成分で分離して測定できるメリットを活かし、雲内外の構造(氷晶/雨滴の識別、気流変化他)を計測・解析する予定である。統計的な解析を加味することで、局所的な気象災害の兆候を導出する。
|
Report
(2 results)
Research Products
(10 results)