高レベル放射性廃棄物の地層処分技術の確立-アクチノイドと微生物の相互作用と溶液化学
Project/Area Number |
12780403
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
環境影響評価(含放射線生物学)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
佐々木 隆之 京都大学, 原子炉実験所, 助手 (60314291)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 微生物 / アクチノイド / 地層処分 / 溶液化学 / 収着 / 高レベル放射性廃棄物 |
Research Abstract |
平成13年度は、深地層における放射性核種の移行の促進・遅延に対し、それら元素に対する嫌気性微生物の影響の解明を引き続き行なった。微生物とアクチノイドの関わりについて溶液化学的な手法および分光学的手法を用いて検討した。地下環境で生息し得る嫌気性菌混合群とプルトニウム・ネプツニウム・プロトアクチニウム・ストロンチウム・セシウムとの相互作用を、吸着係数データを基に検討した。共存する自然環境水のpH及び酸化還元電位Eh、微生物の活性や放射性核種の酸化状態は、吸着の強さに影響する重要な要素である。さらに、微生物の寿命、アクチノイドイオンの化学状態が変化するのに要する時間、同イオンが膜上或いは膜内へ取り込まれる時間との相関について調査した。 微生物の発育に適した35℃及び比較のため低温5℃下で各元素の収着実験を行った。その結果、複数の酸化数を取りうるプルトニウム・ネプツニウム・プロトアクチニウムと、一つの酸化状態しか取りえないストロンチウム及びセシウムでは、吸着計数の時間依存性が全く異なることが明らかになった。すなわち、前者は、時間と共に微生物自身或いはその代謝物によって化学種が変化し、吸着計数が初期値より数十倍から百倍程度増加した一方、後者は顕著な時間依存性を示さなかった。またその増加は実験開始後、数日で急激に起こり120日間持続した。実験に用いたプルトニウム濃度が低いため分光学的手法を用いた直接観察は困難であったが、データを総合的に分析することで、4価水酸化物及び吸着能の高い3価の状態を取り得、微生物による3価への還元反応も関与している可能性があると結論付けた。さらに、高温高圧で滅菌した微生物と低温で休眠状態にした微生物について、その収着能を比較した。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)