フローサイトメーターを用いた雨天時流出水中の粒子の分画と付着微量汚染物質の分析
Project/Area Number |
12780416
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
環境保全
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中島 典之 東大, 工学(系)研究科(研究院), 講師 (30292890)
|
Project Period (FY) |
2000 – 2001
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
|
Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2001: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
|
Keywords | 雨天時汚濁 / 微量汚染物質 / 多環芳香族炭化水素類 / 粒子状物質 / 自動車排気ガス / 不浸透面 / 道路堆積物 |
Research Abstract |
茨城県牛久市内の分流式下水道敷設地区において雨水管から雨天時流出水を自動で採水するシステムを運転し、2000年4月20日〜5月24日の10回の降雨について、経時的な雨水管内水位データに加えて雨天時流出水中のSS(2mmメッシュのステンレス製ふるいを通過し孔径1.2μmのガラス繊維ろ紙に捕捉される浮遊物質)のデータを得た。さらにこのSSを45μmメッシュのステンレス製ふるいを用いて2分画し、降雨期間中の各画分の挙動を得た。45μm以下の粒子の濃度(微粒子)は45μm以上の粒子(粗粒子)より濃度が高く、例えば4月24日の降雨では降雨開始後60〜200分で微粒子は常に25mg/Lを超える濃度を示し、一方、粗粒子はピーク時以外は10mg/L以下となった。また流出パターンは、降雨のパターンに依存するが、全体的な傾向として、微粒子は降雨期間を通じて流出し、粗粒子はある一定以上の降雨強度のときのみ流出することが観測された。さらに細かい分画の結果、45μm以下の粒子が全体の50%以上(重量比)を占め、さらにその中でも20μm以下の画分が60%程度を占めることが分かった。 東京都内の交通量および大型車混入率が異なる3箇所の主要道路において、道路側溝堆積物を回収し、その粒径特性を調査した。試料採取には、水噴射式の掃除機を用いた湿式回収法を適用した。この3地点のみの限られた比較においては、大型車の混入比率が高くかつ交通量の多い道路においては微粒子の存在量が相対的に大きく、大型車の少ない道路では粗粒子、特に106〜250μmの画分が多く存在していた。 今後は測定箇所を増やして、交通量との関係を明確にするとともに、各画分のPAHおよびその他の化学成分量を測定し、微量汚染物質の微粒子との関係をその流出特性という点から明らかにし、その際にフローサイトメーターを用いた効果的な解析を試みる。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)