Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
わが国で年間600万トン以上発生している都市ごみ焼却灰(飛灰および焼却残渣)の適正処理と有効利用を促進するために,セメント固化および溶融処理に着目し,飛灰のセメント固化物,溶融スラグ,溶融スラグを用いた二次製品の溶出挙動を調査した。まず都市ごみ焼却飛灰にPbとCrを添加して濃度を高めた模擬飛灰を作成し,養生期間の異なるセメント固化物を作成した。そこからの溶出挙動を把握するために,環告13号法とタンクリーチング試験を行った。セメント固化物を養生することにより、Pbの溶出性は低下したが,Crや可溶性塩類では低下しなかった。また振とう試験だけでは、成型体からの拡散支配の溶出を正しく評価できず、静置試験を組み入れた溶出試験体系が求められた。 つづいて溶融処理方式の異なる都市ごみ焼却灰の溶融スラグ28種,そのスラグを用いて作成した二次製品(コンクリートブロック,煉瓦製品など)14種,市販されている土木資材(鉄鋼スラグ,アスファルト,など)を11種類用意し,溶出試験を行った。溶出試験は,環告46号法,飽和炭酸水やpH4の硝酸を用いた密閉試験・二酸化炭素を溶媒中に吹き込む炭酸抽出試験,最大溶出可能量を調べるためのアベイラビリティ試験を行い,重金属類と可溶性塩類の溶出挙動を調べた。 溶融スラグからの重金属の溶出量は処理前と比べて2〜3オーダー低下した。また,試料の粒径を<0.5右mm,10-20mm,未粉砕の3段階に調整して,試料粒径と溶出挙動について検討した。小粒径の試料から高濃度に溶出する元素が多かったが,Pbは試料粒径の大きい試料から高濃度の溶出が見られる例があった。これは,試料を細かく粉砕するほど,アルカリ成分が多く溶出し,pHが高くなった結果であると思われた。このことから,バッチ式溶出試験では実環境を想定した粒径で実験をするべきであると思われた。
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