Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
本研究では,その蛋白質が安定で立体構造解析や分子機能解析に適した高度好熱菌Thermus thermophilus HB8を材料として,ヌクレオチド除去修復系酵素群の研究を行った。まず我々が決定したUvrBの立体構造に基づき,UvrAとの相互作用部位と考えられるβドメインを単独で発現・精製し,表面プラズモン共鳴法やUvrA ATP加水分解活性に対する効果によって,UvrAとの結合活性を調べた。その結果,UvrBのβドメインはUvrAとの主要な相互作用部位であることを明らかにした。また,UvrBにはβドメイン以外の領域もUvrAとの結合に関わっており,βドメインによる結合に引き続いて,ATP依存的な過程を経て,より強固な結合が形成される可能性が考えられた。次に,転写共役修復過程においてUvrAと相互作用することが知られているtranscriptio -repair coupling factor(TRCF)遺伝子のクローニングを行った。UvrAに対するUvrBとTRCFの関係を調べるため,TRCFのβ相同領域についても単独で発現・精製を行い,同様の解析を行った。その結果,UvrAとの結合に関して,TRCFのβドメインはUvrBと競合することが判明した。このことはTRCFのβ相同領域がUvrA結合ドメインであることを示しており,さらにTRCFが障害部位にUvrAを導いたのち,UvrBと競合する形でUvrAから解離する可能性が示唆された。障害DNAとの結合に関しては,蛍光標識DNAを用いた結合反応の解析から,UvrBが結合した後にDNAがゆるやかにコンフォメーション変化を起こすことが示唆された。
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