線虫C.elegansをモデル動物としたp38MAPKカスケードの解析
Project/Area Number |
12780508
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Molecular biology
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
久本 直毅 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助手 (80283456)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2001: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2000: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | MAPキナーゼ / C.elegans / p38 / P38 |
Research Abstract |
神経細胞の機能の制御には、さまざまな細胞内シグナル伝達因子が関与することが知られている。本研究では線虫C.elegansをモデル動物として、p38MAPキナーゼを活性化するMAPKKであるsek-1の機能を解明することにより、p38MAPキナーゼカスケードの神経機能の制御における役割を個体レベルで明らかにすることを目的としている。sek-1変異株は、(1)感覚神経であるAWC細胞の非対称性の制御、(2)産卵行動、(3)雄の交尾行動の3つについて異常が見つかっている。そのうち、(1)はカルシウムシグナルの下流で、MAPKKであるNSY-1とキナーゼカスケードを構成することにより機能していることが判明した(発表論文参照)。さらに、nsy-1変異株についてsek-1変異株の他の表現型である産卵異常および雄の交尾異常の有無について調べたところ、nsy-1変異株はsek-1変異株と同様に産卵異常の表現型を示したものの、その異常はsek-1変異株ほど強くなかった。また、nsy-1変異株は雄の交尾行動には異常が見られなかった。このことは、(2)と(3)の制御については、(1)とは異なりNSY-1以外の制御因子も関与することを示唆している。SEK-1の下流で機能する因子を単離する目的で、sek-1変異株の産卵異常の表現型を抑圧するサプレッサー変異をスクリーニングし、その結果2つの変異を単離した。2つの変異は、それぞれ1番染色体およびX染色体に存在し、1番染色体上の変異は優性、X染色体上の変異は劣性であることが明らかになった。X染色体上のサプレッサー変異については、詳細なマッピングをSNP法により行い、左腕の約150kb以内の領域に限定できた。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)