ニュートン的宇宙と道徳世界の変容:トマス・リード道徳哲学体系の再構成を中心に
Project/Area Number |
12871007
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
History of thought
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
長尾 伸一 名古屋大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (30207980)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | スコットランド啓蒙 / トマス・リード / 道徳哲学 / 科学史 / 社会思想 / イギリス哲学 / 天文学 / 宇宙観 / 経済思想 / 社会科学史 / 近代思想 |
Research Abstract |
本研究は近代天文学の発達により生まれた宇宙観が近代思想の形成にどのような影響を与えたかを、トマス・リードの哲学を中心に、社会に関する知の集成でもあった18世紀のスコットランド諸大学での道徳哲学講義の変貌を通じて明らかにすることをめざした。その結果、以下のことが明らかになった。 (1) 宇宙の恒常的な秩序を論証するとともに、神の作用因としての積極的なそれへの介入を主張したニュートン物理学が、イギリス独特の神観念と経験論哲学、科学方法論の共存を可能にし、リード哲学の基礎的構成を形作るとともに、キリスト教的な枠組みの中で道徳を科学的に研究することを可能にした。 (2) プトレマイオス的な地球中心の宇宙観が崩壊した結果成立した、多数の恒星が存在する宇宙像が、カルヴィニズムを越えた普遍主義的な世界観を基礎づけた。 (3) 以上が人間の道徳的進歩の観念に基づく、世俗的な社会の内在的な運動原理の研究を保証し、リードなどのスコットランド哲学の形成を導いた。 (4) 研究方法という点では、スコットランド諸大学所蔵の道徳哲学講義ノートの分析によって一次資料の利用法を進めるとともに、リード研究の中心地であるアバディーン大学の「国際リードシンポジウム」(2001年)「スコットランド哲学ワークショップ」(2002年)に参加し、国際的研究ネットワークと連関して研究を進めた。 この研究成果は初年度中に単著の一部、二年度中に論文で随時公表したが(本報告書に記載)、成果の全体は今後刊行予定の諸論文および単著『トマス・リード(仮)』で公開する予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)