仮想空間での視覚的変化の見落としに及ぼす身体変動の効果に関する認知心理学的研究
Project/Area Number |
12871012
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
実験系心理学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
横澤 一彦 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助教授 (20311649)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2001: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 物体認知 / 内部輪郭 / 主軸短縮効果 / シルエット / 高次視覚 / 認知心理学 / 身体運動 / ヘッドマウントディスプレイ / 視点依存効果 / ジオン |
Research Abstract |
人間は,様々な照明条件,観察角度から物体を観察する。物体認知の初期の処理段階においては,網膜に入力された物体の像から輪郭が抽出される。明るい照明条件のもとでは,物体の外側の輪郭だけではなく,内部の輪郭に至るまで詳細に輪郭情報を取り出すことができる。しかし,暗い照明条件下では,内部の詳細な情報を取り出すことは困難であり,シルエットとしての外側の輪郭情報だけで物体を認知しなければならない。シルエットという限られた情報源から人間がいかにして適切に認知的判断を行うかを調べることは,照明条件の変化に対して,人間が適応的に対応できる状況を考察する上で重要である。線画またはシルエットの前に主軸の方向を手がかりとして与える矢印あり条件と,手がかりを与えない矢印なし条件の2条件があった。矢印あり条件では,線画またはシルエットの前に主軸の方向と一致する矢印が示された。物体の角度に関しては,主軸が短縮される正面条件と短縮されていない斜め条件の2条件があった。正面条件と斜め条件の角度差は、30°であった。被験者の課題は,単語と物体が一致するかどうかを判断する照合課題であった。矢印なし条件は先行研究の追試として行われた。結果は,線画の主軸短縮効果に比べて,シルエットの主軸短縮効果が大きくなり,追試に成功した。一方,矢印あり条件では,線画とシルエットの主軸短縮効果の大きさが等しくなった。この結果から,シルエットに不足している内部輪郭情報は,物体の主軸を抽出するための手がかりとなっていることが示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)