温帯地域におけるサトイモ利用に関する民族考古学的研究:ニュージーランド、東アジアにおけるサトイモの貯蔵、加工過程の変遷の把握による民族考古学的モデルの構築
Project/Area Number |
12871041
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
文化人類学(含民族学・民俗学)
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Research Institution | National Museum of Ethnology |
Principal Investigator |
MATTHEWS Peter Joseph (MATTHEWS Peter / P. Matthews) 国立民族学博物館, 民族学研究開発センター, 助教授 (70281590)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢野 梓 国際日本文化研究センター, 研究部, 研究支援推進員
野林 厚志 国立民族学博物館, 民族社会研究部, 助手 (10290925)
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Project Period (FY) |
2000 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2002: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2000: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | サトイモ / 考古学 / 日本 / ニュージーランド / 韓国 / 農業 / 根菜 / 民族考古学 / 民族学 / 貯蔵穴 |
Research Abstract |
サトイモの生産と貯蔵に関するフィールドワークを国内(広島県及び岩手県)、ニュージーランド(ワングヌイ及びワイアラパ地方)、韓国にて行った。ニュージーランドにおけるサトイモの生産は、日本に比べ涼しく短い夏に限られていることは明確である。韓国における気候条件は日本に類似している。安東地方の北緯36度30分の地域では日本の同緯度の地域と同じようにサトイモの生産が盛んであり、ニュージーランドの同緯度の地方(北オークランド)よりも活発である。日本と韓国では貯蔵の需要はほぼ同じであるが、ニュージーランドにおいてサトイモが今なお栽培されている地方では冬は一般的により温暖である。 ニュージーランドではサトイモの食物としての現在の地位は一般的に大変低い。生産方法はしばしば不用意で冬季の貯蔵、植栽の選抜、栽培条件等をより効果的にするためにほとんど努力が払われていない。史料によるとジャガイモが渡来する以前、サトイモは食物源として高い評価を受けていた。東アジアでサトイモが現在も高い評価を受けているので、この地域からの民族学誌的観察はニュージーランドにおける可能なサトイモの考古学的記録を考察するのに有効である。遠い過去においてサトイモがより重要であったならば、穴蔵貯蔵はニュージーランドで歴史的に記録されているよりも、一般的であった可能性がある。
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Report
(3 results)
Research Products
(7 results)