部分的可観測確率制御理論の数理ファイナンスへの応用
Project/Area Number |
12874017
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General mathematics (including Probability theory/Statistical mathematics)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
長井 英生 (長井 英夫) 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (70110848)
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Project Period (FY) |
2000 – 2002
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2002)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2002: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2001: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2000: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | リスク鋭感的確率制御 / ポートフォリオ最適化 / フィルタリング / 逆向き確率偏微分方程式 / リッカチ方程式 / 修正Zakai方程式 / エルゴード型ベルマン方程式 / 最適戦略 / ファクターモデル / 確率偏微分方程式 |
Research Abstract |
1.ファクターモデルのポートフォリオ最適化問題において、ポートフォリオの選択にあたって、ファクターの過去の情報を使わず、証券価格の過去の情報のみを用いる部分情報の場合には、フィルターの問題が介在するので問題は複雑になる。これまで、有限時間範囲の場合には、最適戦略がフィルターの満たす行列リッカチ方程式と条件付平均の満たす確率微分方程式の解を用いて、評価関数を書きなおすことにより、問題を時間的非一様な拡散過程の確率制御問題と見直す事により、3つの常微分方程式を導き、それらを用いて最適戦略が構成されることを前々年度の研究で得ていた。その結果を時間無限範囲の場合の考察に用い、まず、フィルターの満たすリッカチ方程式の解の時間大域的挙動を調べた。その結果をもちいて、もう1つのリッカチ方程式の時間大域的挙動を考察し、極限方程式を導くことに成功した。そして、その極限方程式の解を用いて無限時間範囲の場合の最適戦略を構成することまでを前年度の研究で得た。これらは、ファクターがガウス過程であり、証券価格過程の係数が、ファクターの一次関係式で表される場合である。本年度はファクターが一般的なマルコフ型確率微分方程式の解として表され、証券価格過程の係数がファクターの非線形関係式で表される場合を考察した。この場合には、最適戦略の明示的な構成は得られないが、評価関数をフィルターの満たすべき確率偏微分方程式(修正ZAKAI方程式)の解の汎関数と表し、それに共役な逆向き確率偏微分方程式を導入し、その解を用いて最適戦略の満たすべき必要条件を導いた。
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Report
(3 results)
Research Products
(9 results)