Project/Area Number |
12874047
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
物理学一般
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
今井 正幸 お茶の水女子大学, 理学部, 助教授 (60251485)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中谷 香織 お茶の水女子大学, 理学部, 助手 (50323861)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | マイクロエマルション / 拘束空間 / 高分子鎖 / ドロブレット / 中性子小角散乱 / 相転移 / 膜の弾性エネルギー / 鎖のコンフォメーション |
Research Abstract |
本研究では、界面活性剤にAOT、球体の内部に水相、球体外部の分散相にイソオクタンを用い、水溶性高分子(ゼラチン、ポリエチレンオキサイド(PEO))を用いることにより高分子鎖を球体内に閉じ込めその時の高分子鎖とマイクロエマルション膜の挙動を研究した。我々はまず、高分子鎖(高分子鎖の回転半径(Rg)はドロプレットサイズとほぼ同じ)を閉じ込めることによるMEドロプレットの振る舞いについて調べた。MBドロプレット内に高分子鎖を閉じ込めていくと、ドロプレット一個あたりの平均高分子鎖数が一本程度までは球形を保っているが、その濃度を越えるとドロプレットは大きく変形を始め、球状からシリンダー状へとモルフォロジー転移をするものと考えられる。また、内包する高分子鎖が一本程度の領域では高分子鎖のフローリー半径をR_F、高分子を閉じ込める前のドロプレットサイズをR_O、閉じ込めた後のサイズをRとするとR/R_O〜(R_F/R)^<0.6>の関係が得られ、これは閉じ込められた高分子鎖のエントロピーロスと膜の弾性エネルギーのバランスから得られる理論的予言R/R_O〜(R_F/R)^<0.8>と非常によい一致を示した。 次に、ドロプレット内部に閉じ込められた高分子鎖を観察するために重水素化AOTを合成し、膜からの散乱コントラストを消去することに成功した。得られた閉じ込められた高分子鎖からの散乱曲線はまだ予備的なもので今後検討することが必要な課題も多いが、希薄水溶液状態での高分子鎖の拡がりに比べ高分子鎖を膜内に閉じ込めた時のRgは大きく減少する結果が得られた。今後、重水素化AOTが作るMEの相挙動・高分子鎖との相互作用等解決すべき問題もあるが、最終目的であるメゾ空間に拘束された高分子鎖の相転移挙動を明らかにするべく研究を進めていく。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)