高圧X線ラジオグラフィ法によるマグマの拡散系数測定
Project/Area Number |
12874059
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Petrology/Mineralogy/Science of ore deposit
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
神崎 正美 岡山大学, 固体地球研究センター, 助教授 (90234153)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 茂 岡山大学, 固体地球研究センター, 助教授 (30260665)
薛 献宇 岡山大学, 固体地球研究センター, COE研究員
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 拡散係数 / マグマ / 高圧 / 放射光 / ラジオグラフィ / ケイ酸塩メルト |
Research Abstract |
今年度もSpring-8の共用ビームラインBL04B1でビームタイムを申請して認可され,高圧X線ラジオグラフィ実験をそこで行った.高温高圧実験にはSPEED1500プレスを使用した.昨年度試料のコントラストが良くなかった点を考慮し,試料にはCaSiO3/CaGeO3対を用いた.この場合メルト中のSi-Geの相互拡散を見ることになる.また高ダイナミックレンジのX線カメラを自作してコントラストの改善を図った.これは冷却カメラ,光学レンズ2式と蛍光板を組み合わせたものである.ただSpring-8設置のカメラでも静止画モードで撮影すると,ダイナミックレンジが上がり,今回作成したカメラとそれほど違いがないことも判明した. 実験は約3GPaで行った.上記の改善により昨年のNaAlSi3O8/NaGaSi3O8対と比べて遙かによいコントラストが得られた.残念ながら熱電対が切れたため,温度は測定できなかった.加熱電力を増加させていくと試料が熔けて相互拡散が始まり,CaSiO3/CaGeO3界面のコントラストがシャープなものからなだらかなものへと変化する様子が観察された.しかし時間がたつとCaGeO3メルト中のGeが還元されて,下部に堆積する様子が見られた.Geの還元を防ぐためにFe2O3を試料容器外においてあったが,Geの還元を阻止することはできなかった.しかし最初の方はGeの還元の影響はないと考えられるため,その部分のデータの解析を現在進めているところである.またGeの還元プロセスがその場観察できたことは,この方法が地球中心核の形成に関連したケイ酸塩/金属との反応の研究に利用できることを示唆する. 2年間の本研究により,Geの還元などのテクニカルな問題はまだ残っているが,高温高圧下におけるメルト中の相互拡散係数のその場観察法を確立した.今後この手法を使って各種メルトの相互拡散係数を高温高圧下で測定する.
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)