宇宙線生成核種-^<32>P、^<33>P、^<32>Si-の測定法の確立と海洋学への応用
Project/Area Number |
12874062
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
地球化学
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
乗木 新一郎 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 教授 (80109511)
|
Project Period (FY) |
2000 – 2001
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
|
Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
|
Keywords | 宇宙線生成核種 / Si-32 / ケイ酸塩 / 吸着塩 / 水酸化鉄ファイバー / 溶存態ケイ素 / 粒子態ケイ素 |
Research Abstract |
Si-32の分析:水酸化鉄コーティングファイバーによるサンプリング方法では海水から溶存態ケイ素だけではなく粒子態も同時に回収されるという仮説を立てて研究を進めた。先ずはsomayajuluらが行った方法を手がかりに吸着剤の調製と性能の吟味を試みた。しかし、過去の研究ではアクリル系の繊維に水酸化鉄をコーティングした吸着剤が用いられたが、今回はポリエステル系の染色に適した構造をもつ繊維を用いたこともあり、過去の方法のままでは高性能の吸着剤(この場合、コーティングされた水酸化鉄の量が多い程高性能となる)を調製することはできず、調製方法の改良を行った。 吸着剤の調製:ポリエステル系繊維を塩化鉄水溶液(80-85℃)に浸し、続いてアンモニア水を用いて繊維上で水酸化鉄になるように処理し吸着剤を作成した。高回収率な吸着剤となるように、塩化鉄溶液の濃度と浸透時間を検討した。実験の結果、濃度は35%、時間は1時間とした。 吸着実験:作成した吸着剤をテフロン製コック付きカラムに1g充填し、ケイ素を含む試料を通じ、通過溶液の濃度を測定した。数%の吸着率を得た。吸着剤の飽和吸着量の見積もり、プランクトン等の粒子を添加しての比較の問題が残された。 モデルによる検証:宇宙線生成核種であるSi-32の大気圏からの降下量を緯度の関数として与え、全海洋の海水の流れと溶存ケイ酸の分布を使って、粒子Siと溶存Siの太平洋と大西洋の分布をモデル計算で再現した。従来のSi-32の分布は溶存態だけでは説明がつかず、カラム法では粒子態Si-32も吸着捕集されていることが裏付けられた。 講演:乗木新一郎、岸直哉「海水中の32Siの高回収率吸着剤の検討」2001年度日本地球化学会
|
Report
(2 results)
Research Products
(1 results)