気泡界面のマランゴニ効果を利用したマイクロアクチュエーター
Project/Area Number |
12875017
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied physics, general
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
波多野 祥子 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (70260718)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 厚史 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (10243924)
永山 邦仁 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (20040446)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | マランゴニ効果 / マイクロ気泡 / マイクロヒーター / 浮力 / マイクロモーター |
Research Abstract |
気泡界面のマランゴニ効果を利用したマイクロアクチュエーターとして、円形に配置された18個のマイクロヒーターにそって気泡が回転するというマイクロ気泡モーターについては昨年度までに試作研究が完了した。そこで今年度はこの手法を拡張し、さらにマイクロ気泡の剛性を利用したデバイスとして、新たにマイクロ気泡弁を試作しその動作を調べた。これは、マイクロチャンネル中の液体の流れを開閉するものであるが、市販の流体機器であるボールバルブのボールやニードルバルブのニードルが固体の耐圧壁として働いているのに対し、気体である気泡を用いるという斬新なシステムである。固体の代わりを気体が行うことは常識では不可能なのであるが、マイクロの世界では曲率半径が著しく減少するため気泡の内圧が高くなり、周囲の液体に押されても十分変形せずに耐えられる程度の内部圧力を得られると考えられる点が発想の原点である。またこのシステムは気泡を温度すなわちマイクロヒーターで駆動するため電磁気的雑音に強く、可動部分がないためにマイクロ化における高信頼性が期待できる。 シリコンウエハーやガラスのエッチングによって製作することも可能であるが、ここでは厚さ10ミクロン程度の感光性ポリイミドを壁とする幅200ミクロン程度の流路を用いて上記マイクロ弁の性能を試験した。この流路には垂直に100ミクロン程度の副流路が設けられている。その中には50ミクロン程度のマイクロヒーターが並べられており、モーターと同じ原理で気泡が移動して主流路中の流れをせき止める。結果としては450Paまでの耐圧性を得られたが、これは10ミクロンの最小曲率半径よりも200ミクロン以上の最大曲率半径によって耐圧性が決まってくるためであり、さらに流路断面を正方形に近くすることで性能向上が図れるであろうと推測できる。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)