Project/Area Number |
12875035
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Fluid engineering
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松本 潔 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 助教授 (10282675)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 洋一郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (60111473)
中尾 政之 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (90242007)
畑村 洋太郎 工学院大学, 教授 (40010863)
高木 周 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (30272371)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | ナノチャネル / 高速原子線 / 圧力損失 |
Research Abstract |
平成13年度は、ハードウエアの製作プロセスを確立し、さらにナノチャネルを備えた実験装置を試作して、実際に流体を流して理論解析のデータと比較を行った。 実験ハードウエアは、ガラスの基板上に作成した。基板上には、ナノチャネル部、導入チャネル部、圧力検出部が配置される。ナノチャネル部は、電子線描画装置を用いて幅数百nmのパタンを描き、高速原子線によるエッチングで深さ方向の加工を行った。導入チャネル部、圧力検出部の加工には、数μmの微細シリカ粒子をぶつけて加工を行うパウダービームを用いた。加工した基板とカバーガラスの接合は、表面を親水性処理をした後、フッ酸による接合を行った。 実験装置では、基板外部に設置したシリンジポンプを用いてチャネルに流体を流した。圧力の測定は、基板上に液だめを設け、液だめのカバーが圧力により変形するときの歪みを検出した。圧力降下を防ぐため、この圧力検出部は基板上のナノチャネルの直前に設けてある。 幅470nm、深さ170nm、長さ5μmのナノチャネルを500本平行に有する流路を作成し、さらに流量を10、20、30μl/hと変化させて特性評価を行った。30μl/hの流量時、1750kPaの圧力損失であった。理論計算による圧力損失はで515kPaであり、ほぼ3倍の値となった。 本研究で、ナノチャネルの作成プロセスの確立を行うことが出来た。チャネル内の流動特性は、圧力損失のこの領域でのオーダーは判ったが、まだ理論値とは3倍程度の開きがある。これは、チャネルが小さくなったことによる壁面の濡れ性の影響、水のクラスターの影響によるものと考えられる。実験装置としては、ポンプ、センサなどが、微小流量を扱うのには最適なものとは言えない。特に流量の計測は難しく、微小流量を精密に計測するセンサの開発が必須である。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)