Si-LSIによる量子計算機実現に関する基礎的研究
Project/Area Number |
12875065
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
電子デバイス・機器工学
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中島 康治 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (60125622)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野美 武 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (70312676)
佐藤 茂雄 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (10282013)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 量子計算 / 量子ビット / 単電子トランジスタ / 断熱変化アルゴリズム / Si-LSI / RF-SET |
Research Abstract |
量子計算の実現のためには、キュビットの実現、ハミルトニアンの制御、読み出し等の要素技術の開発が必要である。Si系の核スピンを利用した量子計算機実現の立場からこれら要素技術に関して考察した。キュビット実現に関しては、STMとCVDを組み合わせた方法とイオン注入を用いた方法の比較検討から前者の優位性を確認し、必要な装置の設計を行った。また、不純物拡散やアイソトープの問題を検討した。キュビットの読み出しに関しては、残念ながらキュビットの実現までに至らなかったため読み出しの実験はできなかったが基本素子である単電子トランジスタの製作技術を確立した。電子ビーム露光とAI膜の斜め蒸着を組み合わせることにより数nmのトンネル接合の形成に成功した。この結果を国際会議にて報告した。また量子計算の実用化のためには、汎用性のある計算アルゴリズムの開発が不可欠であることが指摘されている。この観点から組み合わせ最適化問題を解くハミルトニアンの断熱変化に着目し、これを使ってNクィーン問題の正解が得られることを計算機シミュレーションによって確認した。しかしこのアルゴリズムを物理的に実現するには多くの困難があることから、新たにニューラルネットワークの手法を導入した制約の少ない新しい断熱変化アルゴリズムの開発に取り組んだ。シミュレーションにより性能検証を行い、これら結果を国際会議にて報告した。量子計算の物理的実現は将来の課題として残ったが、本研究の基礎実験や理論的解析結果から、Si量子計算機実現のための多くの有益な知見を得た。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)