草原性植物根に共生するVA菌根菌のDNAマーカーによる直接同定法の確立
Project/Area Number |
12876057
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Zootechnical science/Grassland science
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
菅原 和夫 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (20005672)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2001: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | VA菌根 / PCR / 18SrDNA / 種同定 / PCRプライマー / 系統解析 / DNAマー / Glomales目 / 18S rDNA / DNAマーカー / DNA抽出 |
Research Abstract |
昨年までの研究によりVA菌根菌からのDNA抽出法としてはボイル法が有効であること、またPCR増幅法としてnested PCRが有効であることを明らかとした。しかし、野外植物に感染するVA菌根菌をPCRで検出・同定するには、既存のVA菌根菌特異的プライマーでは限界があることが確認された。そこで本年度はDNAデータベース検索により、新たなVA菌根菌特異的プライマーの作出を試みた。また同時に、増幅したDNA断片の塩基配列をもとに系統解析を行い感染菌の同定を試みた。材料として野草地から採取したススキ菌根およびシバ菌根を用いた。 Nested PCRに適したVA菌根菌特異的プライマーとしてMycF-MycRおよびAMF・AMRプライマーを設計した。Nested PCR後、増幅産物をサブクローニングし、タイプ分けのため6種の制限酵素にてPCR-RFLP解析を行った。247クローンについて解析した結果、57種類のRFLPパターンを得た。各RFLPパターンごとに塩基配列を決定し系統解析したところ、67クローン中64クローンがアーバスキュラー菌根菌の系統に属していることが確認され、プライマーの特異性の高さが示された。また、VA菌根菌系統はいくつかのグループから成ることが確認され、これら一連の方法により感染菌の詳細な分類群レベルの検出が可能となった。さらに、これらのグループを識別する制限酵素の組み合わせとしてMboI, Hsp92II, HpyCH4IVが有効であることが示され、感染菌構成の迅速な定量化が可能となった。 以上、一連の研究により根中のVA菌根菌構成を詳細な分類群レベルでかつ定量的に解析することが可能となった。今後、野外のVA菌根菌研究への応用が期待される。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)