造血前駆細胞における分化決定機構の解析-マクロファージと破骨細胞の分岐-
Project/Area Number |
12877161
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Hematology
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
須田 年生 熊本大学, 発生医学研究センター, 教授 (60118453)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | Stochastic Model / 破骨細胞 / M-CSF / RANKL / 核内因子 / C-fos / GM-CSF / DNA microarray |
Research Abstract |
サイトカインなどの外的因子は、造血細胞分化を指示(Instruct)するのであろうか?我々は、細胞分化決定は、細胞自体のプログラムによるのであって、サイトカインシグナルは、分化方向を決定するものではないというStochastic Modelを支持してきた(Proc Natl Acad Sci USA 80:6689-93,1983)。しかしながら、最近、破骨細胞の分化経路を解析する過程で、サイトカインが、細胞分化決定に重要な役割を果たすことを見いだした(J Exp Med,1999;Blood,2000)。すなわち、マウス骨髄細胞から、破骨細胞の前駆細胞をFACSを用いて分離し、M-CSFとRANKL(腫瘍壊死因子ファミリーの一つ)の存在下に破骨細胞に分化することを証明した。本萌芽研究では、マクロファージ前駆細胞からの破骨細胞のこの分化決定にどのような核内因子が関与するのか明らかにしようとした。破骨細胞の分化においては、c-fosの発現が必要不可欠であり、GM-CSFを添加すると、c-fosの発現は抑制され、その結果、細胞は、破骨細胞ではなく樹状細胞に分化することが明らかとなった。さらに、この抑制系にc-fosをレトロウイルスを用いて強発現させると、再び破骨細胞分化が誘導できることを示した。しかし、RANKLからのシグナルとc-fos発現の関係は、解決すべき課題として残った。今後、破骨細胞・マクロファージ共通祖先細胞(c-Fms+Rank--細胞)にM-CSF,RANKLを添加し、up-regulateする転写因子をDNA microarrayでスクリーニンングするという網羅的研究が必要と考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
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