妊娠時胎盤絨毛細胞の浸潤による子宮ラセン動脈の破壊と再構築機序の細胞生物学的解析
Project/Area Number |
12877262
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Obstetrics and gynecology
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
佐川 典正 京都大学, 医学研究科, 助教授 (00162321)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊東 宏晃 京都大学, 医学研究科, 助手 (70263085)
刈谷 方俊 京都大学, 医学研究科, 講師 (90243013)
|
Project Period (FY) |
2000 – 2001
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
|
Keywords | 胎盤 / 絨毛細胞 / 脱落膜 / 子宮筋 / 子宮ラセン動脈 / 細胞外基質 / matrix metalloproteinase / 妊娠中毒症 |
Research Abstract |
ヒト正常妊娠初期の人工妊娠中絶時、正常妊娠末期の帝王切開分娩時および妊娠中毒症合併妊娠の帝王切開分娩時に胎盤床脱落膜組織をcurettageにて採取し、胎盤床血管およびその周囲へのextravillous trophoblastの浸潤を形態学的に検討し、妊娠8〜10週では既に子宮筋層内にもtrophoblastが浸潤していることを明らかにした。また、妊娠末期胎盤床でも同様にtrophoblastの浸潤が見られたが、妊娠中毒症合併妊娠では浸潤の程度が弱い傾向が見られた。 さらに、trophoblastの浸潤能に関連するとされるmatrix metaloproteinases(MMPs)の発現につき検討しところ、collagen type Iおよびtype IIIに基質特異性を有するMMP-1がtrophoblastに局在を示したが、特にtrophoblastic cell columnに強い染色性を示し、脱落膜層、子宮筋層へと浸潤するに伴って染色性が低下する傾向が見られた。また、ヒト絨毛癌由来細胞株であるBeWo細胞の培養系においてもMMP-1が発現しており、培養上清中へMMP-1を分泌することが確認された。BeWo細胞からのMMP-1分泌は低酸素(5%O2)条件下の方が20%酸素濃度条件下に比較して亢進していた。 つぎに、血小板凝集の抑制や血管平滑筋の弛緩を介して血流維持に寄与している一酸化窒素合成酵素(NO synthase ; NOS)の子宮内組織における発現を検討した。eNOS, iNOS発現は、免疫染色法では羊膜、絨毛膜、脱落膜、胎盤に検出されたが、Western blot法では主に胎盤にのみ検出された。胎盤のeNOS, iNOSのmRNA発現および蛋白発現は陣痛の有無により有意の変化を認めなかった。
|
Report
(2 results)
Research Products
(15 results)