有機アニオントランスポーター遺伝子群の構造機能相関解析
Project/Area Number |
12877380
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
応用薬理学・医療系薬学
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
阿部 高明 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (80292209)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 有機アニオントランスポーター / 甲状腺ホルモン / アデノウイルス / 血液脳関門 / 脈絡叢 / 遺伝子導入 |
Research Abstract |
我々はラット網膜より甲状腺ホルモンを輸送する2つの有機アニオントランスポーターoatp2およびoatp3を単離した。どちらも中枢神経系に甲状腺ホルモンを輸ぶ有機アニオントランスポーターであり血液脳関門、血液・髄液関門を構成制御する重要な分子であると考えられた。またoatp2の抗体を作製し肝臓の血管側に発現していることを明らかにした。また申請者はヒト肝臓のみ特異的に発現している新規有機アニオントランスポーターHuman liver specific transporter(LST)-1の単離に成功した。LST-1は甲状腺ホルモン、エイコサノイド、抱合型ステロイドを取り込んだ。免疫組織染色からLST-1は血管側の肝細胞膜に存在することりから血中からの内因・外因性物質を肝細胞に輸送する重要なトランスポーターであると結論づけた。さらにラットのホモログのrlst-1の肝臓での発現が胆汁うっ滞モデルでダウンレギュレーションを受けていることを明らかにした。 我々は甲状腺ホルモンが単に拡散でなくトランスポーターによって脳、腎臓内、細胞内に取り込まれるという生理学的知見を複数のcDNAの発見により世界で初めて証明した。甲状腺ホルモンは中枢神経系の発達やエネルギー代謝を左右する重要なホルモンであり、中枢神経系においては甲状腺ホルモン取り込みの異常が知能発達傷害の原因になっている可能性があり、また細胞膜における甲状腺ホルモンの輸送異常が甲状腺ホルモン不応症(Refetoff症候群)の原因の一つとされており、本研究はこれら疾患の早期発見、治療につながる社会的意義が大きいと考えられ申請に至った。我々は甲状腺ホルモン不応症の発見者であるシカゴ大学のRefetoff教授と患者の遺伝子の検討を行ったところ膜輸送異常と考えられる症例を6家系発見した。 今後、甲状腺の膜輸送異常の解明のため我々の単離した甲状腺ホルモントランスポーターの遺伝子異常を検索し、甲状腺ホルモン不応症の新たな病態解明を行う予定である。さらに発現細胞系を作り脳・脊髄関門のモデル系としてそれぞれの薬物の透過性、駆動力および相互作用を検討することは脳・脊髄関門の輸送機構を理解する上で意義があり、中枢への移行を目的とした薬物開発のスクリーニングに役立つと考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)