ディーゼル排気ガス粒子(DEP)の循環機能ならびに胎児毒性に関する基礎的研究
Project/Area Number |
12878091
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
環境影響評価(含放射線生物学)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
局 博一 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (30142095)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 圭司 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (20313083)
桑原 正貴 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (30205273)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | ディーゼル排気微粒子 / 大気汚染 / 繁殖障害 / 循環器障害 / DEP |
Research Abstract |
本研究課題では、ディーゼル排気微粒子(DEP)の循環器作用ならびに繁殖機能影響を明らかにすることを目的に行われた。(1)循環器作用:ラットを供試動物として、ディーゼル排気の慢性吸入暴露、DEP溶液の静脈内投与、摘出動脈血管および摘出心筋標本に対するDEP溶液の作用に関する各種の実験を行った。ディーゼル排気(0.3,1.0,3.0mg/m3)の1〜12ヶ月間吸入暴露による、心電図、体重、臓器重量および臓器の組織学的変化を観察した。ディーゼル排気暴露群では対照群に比べて異常心電図を発現する個体が有意に多く認められた。異常心電図は心室性期外収縮や第II度房室ブロックとして認められた。臓器重量では、0.3mg/m3および3.0mg/m3の濃度の12ヶ月間暴露群で、心臓重量の有意な増加が認められた。胸部大動脈および右心室の摘出標本に対するDEP全分画溶液およびhexane,benzene,dichloromethane,methanol,ammonia分画抽出物の作用を調べた。それらの実験から、DEPは濃度によって血管に対して弛緩作用と収縮作用の両方を有しているが、DEPの分画を進めるに従って、どちらか一方の作用のみが発現することが明らかになった。また、心筋に対しては、DEPは最初、電気刺激下の単収縮を抑制(弛緩)させるが、その後収縮状態が持続する強縮をもたらすことがわかった。(2)繁殖作用:AhR高感受性動物であるC57BL/6Nマウス(妊娠期)に対するDEP溶液(0.006〜60mg/head)の皮下投与は、対照群にくらべて流産や新生子の奇形を起こす頻度が高く、とくに0.006,0.06mg/headといった低用量域で36%に流産をもたらすことなどがわかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)