Project/Area Number |
12878154
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neuroscience in general
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Research Institution | Kochi Medical School |
Principal Investigator |
椛 秀人 高知医科大学, 医学部, 教授 (50136371)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷口 睦男 高知医科大学, 医学部, 助手 (10304677)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 初代培養 / 嗅球 / 抑制性シナプス後電流 / 興奮性シナプス後電流 / オキシトシン / ノルアドレナリン / シナプス前性 / シナプス後性 |
Research Abstract |
嗅球の僧帽細胞と顆粒細胞の間の相反性シナプス伝達及びその可塑性の分子メカニズムを解析するための1つの単純系として、我々は嗅球初代培養系を確立した。妊娠ラットから帝王切開により胎仔を取り出すす。断頭後、胎仔脳から嗅球を取り出し、髄膜を完全に取り除く。嗅球の後背面に位置する副嗅球はマイクロピペットを使ってそれを吸い取る。嗅球を細断し、パパイン(10U/ml)とDNase(0.01%)で処理した後、DNase入り培養液(5%新生仔ウシ血清と5%ウマ血清を含むEME培地)に換え、先端を研摩したパスツールピペットを用いてピペッティングを行う。ポリエチレンイミンでコーティングしたfl 13mmカバーガラスをfl 16mm培養ディッシュにセットして置き、この上に細胞懸濁液を5×10^5〜5×l0^6/cm^2の密度で播種する。約20日程培養すると、自発的なシナプス電流が記録される。通常、僧帽細胞からはグルタミン酸作動性の興奮性シナプス後電流が、顆粒細胞からはGABA作動性の抑制性シナプス後電流が記録される。 1.オキシトシンによる相反性シナプス伝達の修飾 オキシトシンは主嗅球に作用して母性行動の発現や匂いの記憶学習に関わることが明かとなっている。しかし、オキシトシンの嗅球ニューロンに対する作用のメカニズムは不明であった。我々は、嗅球初代培養系を用いて、オキシトシンが顆粒細胞から僧帽細胞へのGABA作動性シナプス伝達をシナプス前性に抑制するとともに、僧帽細胞から顆粒細胞へのグルタミン酸作動性シナプス伝達をシナプス前及び後性に促進することを明らかにした。 2.フェロモンの記憶形成に不可欠なノルアドレナリンの作用機構 ノルアドレナリンが副嗅球に作用してフェロモン記憶の形成へと導くが、ノルアドレナリンの作用メカニズムは不明であった。我々は、副嗅球の初代培養系を用いて、ノルアドレナリンが顆粒細胞から僧帽細胞へのGABA作動性シナプス伝達をシナプス前性に抑制することを明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)