Project/Area Number |
12898023
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 企画調査 |
Research Field |
Neurochemistry/Neuropharmacology
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
久永 真市 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (20181092)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 雅俊 大阪大学, 大学院・医学研究科, 教授 (00179649)
後藤 隆洋 甲子園大学, 栄養学部, 教授 (20135693)
田代 朋子 群馬大学, 医学部, 助教授 (50114541)
橋口 利雄 東京医科大学, 第一生理学教室, 助教授 (90133363)
豊島 至 秋田大学, 医学部, 講師 (80108951)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2000: ¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
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Keywords | 神経 / 軸索 / 細胞骨格 / ニューロフィラメント / 軸索変性疾患 / モーター蛋白 / 軸索輸送 |
Research Abstract |
神経・筋機能の低下や老年痴呆など、加齢に伴う神経障害の第一の原因は細胞死による神経細胞数の大幅な減少である。神経細胞は、細胞分裂による数の回復が不可能な上、細胞同士が軸索突起を介して連絡し、神経回路を形成しているため、少数の細胞の脱落が多くの細胞に波及して重大な損失に至るからである。従って個々の細胞死を防ぐだけでなく、回路を維持するためにも、軸索の損傷や脱落を防ぐことが重要となる。軸索を構成する細胞骨格蛋白は、細胞体で合成された後、一日数mmの速度を示す遅い軸索内輸送によって供給されているが、その速度は加齢に伴って低下することが知られている。特に、構造的支持体であるニューロフィラメント(NF)の輸送は著しく低下し、近位部でNFが蓄積し、遠位部ではNF供給不足のため軸索が萎縮する状態となる。本研究は、老化に伴う軸索変性の始まりと考えられるこのようなNF輸送障害の発生機序を明らかにし、その防御法を確立することを最終的な目的としている。今年度は2回の研究報告会と神経化学会大会においてワークショップを開催した。また、アメリカからNFの軸索内輸送について最も新しい研究報告をしていたAnthony Brown博士を招いて、講演及び研究についての討論を行った。一方、研究代表者である久永はアメリカ神経科学会大会に出席し、最新の研究情報を収拾した。NFの軸索輸送がモーター蛋白で、早い速度で輸送されるというAnthony Brown博士の報告は極最近のいくつかの論文でも確認されており、今後は試験管内の輸送系を用いた研究が必要になっていくものと予想される。
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