ガス吸着圧による多孔性金属錯体のプロトン伝導度制御
Project/Area Number |
12F02036
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Inorganic chemistry
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
北川 宏 京都大学, 理学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DAS MADHAB Chandra 京都大学, 理学研究科, 外国人特別研究員
DASMADHAB Chandra 京都大学, 理学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2012 – 2014-03-31
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Project Status |
Declined (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 金属錯体 / 多孔性配位高分子 / プロトン伝導 / 多孔性 |
Research Abstract |
イオン伝導体は電解質やガスセンサーよどの電子デバイスとしての応用が期待され、物質内のイオンのダイナミクスにも興味が持たれることから、盛んに研究されている分野である。多孔性配位高分子(MOF)は、構造の高い設計性と多様性を持ち多様な物性の発現が可能であることにより近年大きな研究領域を形成している。本研究ではMOFの有する高い設計性を利用したプロトン伝導体の開発を行っている。特に酸性基を有する分子や高沸点分子などを細孔内に導入した新規配位高分子を作製し、ゲスト分子によって誘起される高プロトン伝導体の開発とその伝導メカニズムの解明に取り組んでいる。 初年度となるH24年度では目的のゲスト分子(CO_2, Sulfamide)を選定し、種々の配位高分子との複合化を行った。溶媒、濃度、温度など様々な条件を検討することで、ゲスト分子が配位高分子に導入された複合物質を数種合成することに成功した。 二年目となるH25年度では、特に、熱や水蒸気に対し高い構造安定性を有するHKUST-1, MIL-101, UiO-66型のMOFに着目し、上記のゲスト分子を導入した場合のプロトン伝導性について検討を行った。CO2吸着体においては装置の立ち上げ等に時間がかかり、現在伝導度の測定条件の検討を行っている。一方で、Sulfamideをゲスト分子として導入したMOFについては、導入後のN2吸着等温線測定や粉末X線回折からゲスト分子の導入が確認され、これらのゲスト導入後のプロトン伝導性の測定を行ったが、期待されたほど高いプロトン伝導性の発現には至らなかった。この理由として、ゲスト分子の導入量が不足していることや、導入後の構造中で適切な水素結合ネットワークが形成されていないことが考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
選択した数種類のMOFについて目的のゲスト分子の導入には成功したものの、プロトン伝導測定の結果、元のMOFと比較しても期待されるほど高いプロトン伝導性の発現は観測できていない。以上のように昨年度よりは進展したものの、本研究の目的を鑑みるとやや遅れていると感じる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後については、ゲスト分子・導入条件の検討を含めたゲスト分子の導入量の詳細な制御や、ゲスト分子導入後の結晶構造解析、光学測定から細孔内部におけるゲスト分子の状態の検討を行うことが重要であると考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)