Project/Area Number |
12F02779
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Cognitive science
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
渡邊 克巳 東京大学, 先端科学技術研究センター, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MEILLINGER Tobias 東京大学, 先端科学技術研究センター, 外国人特別研究員
MEILLINGER Tobias 東京大学, 先端科学技術研究センター, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2013: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2012: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 空間統合 / 眼球運動 / 参照枠 / 地図 / 空間知覚 |
Research Abstract |
ヒトが環境中において適応的に行動するためには、何よりもまず周囲の環境を適切に認識する事、すなわち空間知覚が重要となってくる。これまでの空間知覚に関する研究では、空間の物理的な要因ばかりが重視され、物理パラメタが変化した時の行動測定を行うというパラダイムが大勢であった。しかし、空間知覚は必ずしも物理パラメタに対して一意に行動が定まるわけではなく、様々な認知的要因の影響を受けている。例えば、日常的には、複数の異なる空間参照系(地図と実空間の見え)間の情報統合により我々が知覚する空間は物理的なそれとは異なってくる事が考えられるし、ある種の社会的状況の存在によっても知覚される空間は様々に変化するはずである。 そこで、本研究では、空間知覚における種々の認知的要因を、特に1)異なる視界間の空間情報統合、2)空間知覚における認知・社会的要因という2つのテーマに絞って研究を行った。その結果、1)環境に応じてフレキシブルに参照枠が変えられること、2)社会的認知が物体の向きという低次な属性に基づいてなされていることが示唆された。これらの結果は、従来は低次な属性のみに基づいて決定されていると考えられてきた空間知覚が、認知的あるいは社会的要因によってフレキシブルに変わりうる事を示している。ただし、必ずしもそのような可塑性は、正しく世界を認識するために望ましいものではなく、不正確な空間知覚(歪み)を生じさせる要因ともなり得る。今後の研究では、どのようにすれば正確な空間知覚が達成できるかを検討すべきであろう。 なお、研究課題1については、国際会議における発表を行った他、研究課題2については既に査読ありの雑誌論文として刊行されている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
既に国際会議(Vision Sciences Society)での発表1件と学術雑誌(Frontiers in Human Neuroscience) 1件が採択されており、順調に進展したと考えている。今後も、本研究で得られた成果を随時発表していく。
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Strategy for Future Research Activity |
下記研究発表に見られるように、本研究課題は着実に成果を結んでおり、ドイツ帰国後も、東京大学との共同研究を推進していく予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)