Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
本研究は、斜方晶FeSi_2を対象として、磁場を利用した結晶方位制御により、単結晶微粒子の姿勢を三次元的に制御した焼結体の作製手法の原理の確立を目的とする。従来の融液などから単結晶を作製する手法の発想とは全く異なり、単一グレインの微粒子の結晶方位を制御し、焼結することにより単結晶あるいは単結晶に類似した結晶を作製する手法であり、新たな高次の材料組織制御手法であると位置づけられる。昨年度は、斜方晶FeSi_2粉末とエチレングリコールからなるスラリーを磁場中でスリップキャストすることで各粒子の結晶方位が三次元的に制御された凝集体の作製、さらには、その後の通電焼結による三軸配向組織を有する焼結体の作製が可能であることを報告した。本年度は、さらなる焼結体の充填率向上、粒子スケールでの配向度評価、材料特性の評価に取り組んだ。焼結密度の向上に関して、各粒子が三次元的に配向した凝集体を対象にして、印加圧力 : 50MPa、焼結温度 : 900℃、昇温速度 : 50℃/minとし、焼結時間を10分から24時間の範囲で変化させ焼結を行った。焼結時間が長くなるに伴い焼結体のみかけ密度は最大で94.9%まで向上した。ただし、焼結時間が2時間段階でみかけ密度は94.1%に到達しており、その後の密度変化が非常に小さかった。また、配向していない試料も同程度の密度、粒径となっており、今回の配向度においては配向の有無により焼結の進行に顕著な違いはなかった。これらの試料に対しEBSDによる粒子スケールの配向度評価を行った結果、粒径が大きくなるほど高い配向度を示しており、試料全体としては、磁気エネルギーが熱的揺動に対し25倍程度あったことが推測された。材料特性評価に関して、四探針法により電気抵抗率の異方性の有無を調査した結果、試料内の粒径・配向度の分布を考慮した評価方法の確立が課題として明らかとなった。
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
焼結密度の向上に関して、焼結温度、時間等の諸条件ならびに配向度を変化させることで、密度向上への寄与を十分に検討した。また、材料特性評価に関しても、測定の課題を明らかとし改善に向けた取り組みも進展している。
今後はさらなる配向度の向上、試料内の配向度の分布の均一化に取り組み、焼結過程や材料特性の異方性に及ぼす影響を粒子スケールでの測定から明らかにする予定である。
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