海洋性微生物群を用いた低濃度窒素除去のための基礎的研究
Project/Area Number |
12J00080
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Environmental technology/Environmental materials
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
粟田 貴宣 広島大学, 大学院工学研究院, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 海洋性アナモックス細菌 / 低濃度窒素除去 / 生理学的特性 / 気体透過膜 / 塩分含有排水 / 金属酸化還元 / アンモニア酸化古細菌 |
Research Abstract |
本年度は昨年度に引き続き、海洋性アナモックス細菌の生理学的特性について詳細な知見を得ることを目的として研究を進めた。対象とする項目は、鉄、マンガン、硫酸などであり、アナモックスプロセスとは異なる代謝の確認及びそのポテンシャルの把握である。これらの項目について明らかにすることは、アナモックスプロセスに必要なアンモニウム及び亜硝酸性窒素が不足する海洋環境中で何をエネルギー源として生息しているかが明らかになり、地球規模での窒素循環に関して必須であると思われるパラメータの一つを具体的に示すことが可能となると考える。 まず、海洋性アナモックス細菌のマンガン酸化プロセスは今回の試験においては確認できなかった。この点については、試験条件の検討が必要と考えられ、最適な環境下での試験を行う必要がある。次に、マンガン還元プロセスであるが、他の細菌とオーダーレベルでは同程度であることが明らかとなったが、用いたバイオマスのアナモックス細菌優占度が低いために過小評価になった可能性がある。また、試験条件の最適化も必要と考えられる。鉄の還元速度は他のアナモックス細菌と比較しても非常に小さく、海洋環境で生存戦略としている可能性は低いと考えられた。一方で、硫酸還元はこれらのプロセスより速度が大きく、今回の試験項目においては一番可能性の高いプロセスであることが示唆された。 今後の展開としては、デンマーク王国オルポー大学に出張中に得た技術であるHeterotorphic MAR-FISHを用いてこれらのプロセス進行中にアナモックス細菌が増殖出来るかを明らかにすることで、自然環境中の存在量や活性と今回得られた結果をリンクすることが可能になると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)