L10型強磁性体の組織形成に及ぼす外場の影響の解析
Project/Area Number |
12J00262
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Metal making engineering
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
上島 伸文 大阪大学, 大学院工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2013: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2012: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | バリアント選択 / 組織制御 / フェーズフィールド法 / 規則不規則変態 / 結晶磁気異方性 / L1_0型規則相 / 変態ひずみ / 機能性材料 / Ll_0型規則相 |
Research Abstract |
L1_0型強磁性体は外場下での熱処理によってバリアントが単一化することが知られている。当該研究代表者による昨年度までの研究により、1. 磁場印加が核生成に影響し、磁気的に有利なバリアントの核の数が増える、もしくは核の大きさが増大する。2. ひずみ場によって核の大きさが均質になるために界面エネルギーがより単一化を駆動するようになる。3. 巨視的に材料が変形することによって生じる応力により、弾性ひずみエネルギーがさらに単一化を駆動する。といったメカニズムで単一化が生じることが明らかとなってきた。本年度は核生成段階および、組織の三次元性の影響について詳細に調べた。組織の三次元性の影響については計画外だが、ひずみ場および界面エネルギーの組織形成への寄与が三次元的拘束条件においては変化する可能性があるため検討を行った。 その結果、核生成段階においては、ひずみ場の影響によって、一つのバリアントが生じた際に、他の種類のバリアントが隣に生じることがバリアント単一化に寄与していることが分かった。さらに、組織の三次元性による影響についても調べた。その結果、ひずみ場によって組織が二次元的になるために、ひずみ場や界面エネルギーの寄与は三次元的な拘束条件でも、二次元的な拘束条件の場合と定性的には変わらないことが分かった。 弾性率や磁気異方性の影響についても調べ、上記のメカニズムから推測されるように、弾性率が大きいほど単一化しやすい傾向が得られた。これらの結果からは、弾性率が大きいほど単一化しやすいと言えるが、実際にはそのような状態では核生成が難しくなるため、適切な値が存在すると考えられる。これらのメカニズムの解明および、適切な弾性率が必要であるという指針が得られたことは、バリアント単一化のための材料プロセス設計指針の一般化に大きく寄与する、基礎の面でも応用面でも意義の大きい成果であるといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(2 results)
Research Products
(17 results)