液中レーザーアブレーション法による太陽系初期形成鉱物の同位体分析
Project/Area Number |
12J00631
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Geochemistry/Astrochemistry
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岡林 識起 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2012 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2012: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ICP-MS / ETV / Hf-W / 液中レーザーアブレーション / タングステン同位体 |
Research Abstract |
本研究の2目では、MC-ICPMS(重出器型誘導結合プラズマ質量分析計)用いたタンステン同位体比分析の感度向上をめざし、ETV(電気加熱気化法)を用いたMC-ICPMSへの試料導入法の開発をおこなった。1CP-MSへのETV試料導入法は1970年代に開発された古典的な手法であり、現在でも1CP-MSを用いた元素定量等に使用されている。この方法は、通常のICP-MSへの試料導入法では必要不可欠なスプレーチャンバー部分が存在せず、そのため、高い感度が得られることが知られている。しかし、ETV法は得られる信号にスパイク状のノイズが入り、安定した信号が得られないため、高精度同位体比分析には適用することができなかった。従来のETV-ICPMS法で信号がスパイク状になる理由は、ICP-MSのプラズマに導入される試料のサイズが大きいためだと考えられる。本研究ではよりサイズの小さな試料をプラズマへと導入するために、従来のETV法で一般的に用いられてきたアルゴンガスではなく、新たにヘリウムガスの中で試料を蒸発させた。それぞれ1CP-MSで得られた信号プロファイルを比較した結果、アルゴンガス下で蒸発させたタングステン試料から得られた信号がスパイク状になっているのに対して、ヘリウムガス下で蒸発させたタングステン試料から得られた信号は非常に滑らかとなっていた。さらに、ヘリウムガスを用いたEWによりタングステン試料を蒸発させてMC-ICPMSへと試料を導入してそのタングステン同位体比を測定した結果、従来のネブライザー試料導入法と比較して約5倍の感度が得られることがわかった。また、Hf-W年代測定をおこなうのに十分な同位体比分析精度が得られた。これらの結果は、本研究で開発したETV試料導入法が、コンドライト中のメタルナゲットのHf-W年代測定に適用できることを示している。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)